研究課題/領域番号 |
18KK0225
|
研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
河岡 義裕 東京大学, 医科学研究所, 特任教授 (70135838)
|
研究分担者 |
渡辺 登喜子 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (60557479)
岩附 研子 東京大学, 医科学研究所, 特任助教 (20376619)
山田 晋弥 東京大学, 医科学研究所, 助教 (90466839)
植木 紘史 東京大学, 医科学研究所, 特任研究員 (70794907)
|
研究期間 (年度) |
2018-10-09 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2020年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2019年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2018年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
|
キーワード | ウイルス / 人獣共通感染症 / 野生動物 / アフリカ / 南米 / アジア |
研究実績の概要 |
地球レベルでの環境変化や野生動物との生活圏域の近接化により、新興感染症となりうる人獣共通感染症が、ヒト社会に侵入する可能性は増大している。最近の研究から、アフリカ、南米、アジア等の国々が、人獣共通感染症が発生しやすいホットスポットであると予測されているが、その実態は未だ不明である。そこで本研究では、アフリカのシエラレオネ、南米のボリビア、東南アジアのインドネシアにおいて、人獣共通感染症を引き起こすウイルスの流行状況を把握するために、海外共同研究者と連携して、ヒトや野生動物における血清学的調査、および野生動物が保有するウイルスの分離・同定を行う。 ベクター(媒介生物)は、生物であり、人と人との間、または動物から人へと感染症を伝播させる。これらのベクターの多くは蚊やマダニ等の吸血性節足動物である。これまでに、南米・ボリビアの共同研究者であるガブリエル・レネ・モレノ自治大学のJuan Antonio Cristian Pereira Rico博士および川森文彦博士の協力のもと、野生動物からのサンプル採取を行なっている。北海道大学の澤洋文教授、大場靖子准教授らの研究グループと連携して、ボリビアにおいて吸血節足動物を採集した。採集したメス蚊のサンプルを用いて、包括的なフラビウイルスの遺伝子検索を実施したところ、新規のフラビウイルス3種を同定することができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
全体としては概ね順調に進展していると評価できる。本研究では、アフリカのシエラレオネ、南米のボリビア、東南アジアのインドネシアにおいて、人獣共通感染症を引き起こすウイルスの流行状況を把握するために、海外共同研究者と連携して、ヒトや野生動物における血清学的調査、および野生動物が保有するウイルスの探索を行なっている。 これまでに、南米・ボリビアにおいて、共同研究者であるガブリエル・レネ・モレノ自治大学のJuan Antonio Cristian Pereira Rico博士および川森文彦博士の協力を得て、ボリビアに生息する蚊やマダニ等の吸血性節足動物を採集した。蚊やマダニ等の吸血性節足動物には、人と人との間、または動物から人へと感染症を伝播させるベクター(媒介生物)が含まれる。北海道大学の澤洋文教授、大場靖子准教授らの研究グループと連携して、採集したメス蚊のサンプルを用いて、包括的なフラビウイルスの遺伝子検索を実施したところ、新規のフラビウイルス3種を同定することができた。したがって、これまでのところ、本研究は概ね順調に進展していると評価できる。
|
今後の研究の推進方策 |
これまでに採取したヒトの血清や野生動物のサンプルを用いて研究を進める。様々なウイルスに対する抗体スクリーニングを行い、シエラレオネにおけるウイルス感染症の流行状況を調べる。また、これまでにシエラレオネで採取したコウモリ等の野生動物の臓器サンプルからRNAを抽出し、次世代シークエンスを行い、ウイルス遺伝子の検索を行うことによって、シエラレオネに生息する野生動物が保有するウイルスを調べる。
|