研究課題/領域番号 |
18KK0273
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
海老原 章郎 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (60415099)
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研究分担者 |
寺本 好邦 京都大学, 農学研究科, 准教授 (40415716)
橋本 美涼 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教 (80805424)
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研究期間 (年度) |
2018-10-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | プロレニン / 糖尿病 / 糖尿病合併症 / 臨床現場即時検査法 / SDGs / プロレニン、 / 予防医療 / バイオマーカー |
研究実績の概要 |
本研究は、糖尿病合併症の早期マーカー・血中プロレニンに着目し、糖尿病病態におけるプロレニンの生化学的な意義を日本、インド、バングラデシュの3カ国国際共同研究によって解明することを目指す。具体的目標は、プロレニンに対する臨床現場即時検査法(POCT)の開発である。令和4年度は以下を実施した。 [1] POCTの開発 測定対象の血中プロレニン濃度に対し、現時点で構築したPOCTの検出感度が不足している。これを打開するため、プロレニンのプロセグメント部分に対する自作のモノクローナル抗体2種類(それぞれ認識部位が異なる)のプロレニン結合性を抗体活性化直接プロレニン測定法で評価した。構築したPOCTの正確性検証のために酵素活性に基づくプロレニン定量を想定しているが、その際に用いる組換え型ヒツジ由来基質が酵素レニン対し顕著な高触媒効率を示す要因をインド工科大学グワハティ校との共同研究で解析した。さらに、タンパク質間相互作用への洞察を得る一環として、タンパク質構造予測人工知能ツールAlphaFold2を用いた解析をバングラデシュのダッカ大学との共同研究で実施し、論文を出版した。同ツールは、プロレニンのプロセグメントとモノクローナル抗体との相互作用解析および高特異性抗体設計につながる潜在性がある。 [2] 糖尿病患者の病態と遺伝子多型との相関解析 プロレニンの病態生化学的意義解明の一環として、糖尿病および遺伝子多型が新型コロナウィルス感染症の重症化に与える影響に関する総説をダッカ大学と共同執筆、投稿した。 [今後の展開] プロレニンを含むレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系の生体分子は心血管疾患の発症に関わる。一方、糖尿病や高血圧症、心血管疾患が新型コロナウィルス感染症に対する重症化の危険因子であるとの報告がある。プロレニンPOCTの構築を推進し、プロレニンが関係する疾患の理解につなげる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
POCTの決め手となりうるモノクローナル抗体の特徴付けに時間が掛かった。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度、プロレニンに対するモノクローナル抗体の特性を調べ、定量法に活用できる可能性を見いだした。同抗体の可変領域のアミノ酸配列決定を2023年度に行い、共同研究者と連携しPOCTを確立する。
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