研究課題/領域番号 |
18KK0278
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
武居 周 宮崎大学, 工学部, 准教授 (40598348)
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研究分担者 |
河合 浩志 東洋大学, 総合情報学部, 教授 (00616443)
塩谷 隆二 東洋大学, 総合情報学部, 教授 (70282689)
荻野 正雄 大同大学, 情報学部, 准教授 (00380593)
遊佐 泰紀 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 助教 (70756395)
三目 直登 筑波大学, システム情報系, 助教 (10808083)
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研究期間 (年度) |
2018-10-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | UG4 / ADVENTURE / 高周波電磁界解析 / 領域分割法 / 幾何マルチグリッド / バランシング領域分割前処理 / Electrostatic Problems / Large-scale Analysis / Parallel Computing / ADVNTURE System / ADVENTURE_FullWave / ADVETURE_Sound / 大規模有限要素解析 / 高性能計算 / Full-wave電磁界解析 / 電流解析 |
研究実績の概要 |
代表者らの研究グループは、そのプラットフォームの一つであるADVENTUREの開発を推進している。一方、ドイツにおいてもProf. Wittum率いる研究チームがUG4を開発している。両者とも世界各国において利用されユーザ数も年々増加しているが、近年需要が高まっている電磁界解析は世界的に見ても高機能なプラットフォームがなく、機能強化が求められている。そこで本研究課題では、相補的機能強化を通じてADVENTUREおよびUG4を電磁界解析分野でリーディングエッジの役割を担えるプラットフォームへと昇華させる。特にADVENTUREでは非定常の高周波電磁界解析機能、UG4では高精度な電流密度解析機能を重点的に開発する。また、開発した両プラットフォームを接続することで、日本・ドイツ共通の解決すべき課題である落雷時の感電事故防止に向けた非定常高周波電磁界―非定常電流密度の大規模連成解析手法を確立する。 今年度は、代表者が開発している高周波電磁界解析オープンソース・ソフトウエア:ADVENTURE_FullWaveの更なる高速化検討を中心とした研究開発を実施した。現状,ADVENTURE_FullWaveに実装されている部分領域ソルバであるガウス消去法により解く、最適な部分領域サイズである部分領域1つに含まれる要素数を300として、(a) 約5千万自由度、(b) 約1億自由度の大規模モデルを用いた計算を実行した。本数値実験より、解析規模の増大が反復回数・計算時間双方に与える影響が顕著であることがわかり、 1億自由度モデルの計算において、5千万自由度の場合と比較して約7倍の反復回数、ならびに72倍の計算時間を要する。以上の結果より、AnsysHFSSによってでは求解できない大規模問題がADVENTURE_FullWaveにより求解可能であることが示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
COVID-19の影響により、国際共同研究が遅れていたが、今年度はメールベースのやりとりにとどまったものの、計画通りに研究を推進することができた。特に高周波電磁解析コード:ADVENTURE_FullWaveの研究進捗があり、高速化に向けて一定度の成果と、部分領域問題の解法改良に向けた今後の研究指針を得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、連成計算のボトルネックとなる高周波電磁界解析コードの更なる性能向上に向けた研究開発を推進する。具体的には、 1) 領域間釣合問題を求解する反復法ソルバの前処理検討や、現在実装している複素対称行列向け共役勾配法から複素対称行列向け共役残差法系統への変更を中心とした改良の検討 2) 現在部分領域解法として適用しているガウスの消去法から、疎行列直接法を適用することで、各部分領域の拡大とそれに伴う領域間釣合問題の収束性改善を狙う。加えて、部分領域計算の更なる高速化がなされることで、省メモリ化と高速化の両立を狙う 2点を重点的に研究開発する。
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