研究課題/領域番号 |
18KK0333
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
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研究機関 | 東京大学 (2023) 東洋大学 (2018-2022) |
研究代表者 |
後藤 はる美 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (00540379)
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研究期間 (年度) |
2018 – 2023
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
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キーワード | 近世 / イギリス / メディア / 法 / 民衆 / 公共圏 / 革命 |
研究成果の概要 |
本研究課題は、17世紀の大衆出版物に現れる裁判に関する報道に着目して、民衆による法や法廷の認識、および印刷物の制作、流通、消費への関与を検討し、それを通じて民衆の言説空間への参加のありかたを明らかにすることをめざした。これらを通じて、批判的公衆と近代的ジャーナリズムが誕生する啓蒙期以前の、近世的「初期公共圏」の形成過程と特徴を理解することを最終目的とした。2019年度を中心にケンブリッジ大学およびダブリン大学トリニティ・カレッジのトリニティ・ロングルーム・ハブ人文学研究所を拠点に調査を行い、共同研究者の協力のもとで新たな人脈の開拓と学術交流、体系的な史資料の収集を実施した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
王政復古期の教皇主義者陰謀事件の一環で、アイルランドにおけるカトリック反乱計画の嫌疑で大逆罪に問われたプランケット大司教裁判に関する報道と出版を主要な題材に、17世紀の公共圏の性質とそれが人々の法・法廷に対するまなざしにもたらした影響を考察した。同事件は事実無根の反乱計画の情報が印刷物の形で流通し、裁判自体も報道のなかで展開した点と、1640年代に「大虐殺」をもたらしたとされる「アイルランド反乱」の集団的記憶との関連で現実味を帯びた点に特徴がある。同事件の検討をつうじては、革命前夜との構造的な連続性と、世紀後半に至っても出版所の限られるアイルランドのイングランドとの非対称性が浮き彫りにされた。
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