研究課題/領域番号 |
18KK0338
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
国際関係論
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
市原 麻衣子 一橋大学, 大学院法学研究科, 准教授 (80636944)
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研究期間 (年度) |
2019 – 2020
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
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キーワード | 民主主義擁護 / 市民社会 / 地域機構 / アジア / ラテンアメリカ / 自由主義的国際秩序 / グローバル・ガバナンス / 地域枠組 / 民主主義 / 市民的自由 / NGOネットワーク / 地域制度 / 地域枠組み |
研究開始時の研究の概要 |
国際的なポピュリズムの拡大に加え、中国・ロシア両政府が権威主義的統治の拡散を行ってきたことにより、ここ数年アジアにおいて自由主義的国際秩序が急速に切り崩されてきた。本研究では、アジアにおける自由主義的国際秩序維持の方策に関する研究を行う。アジアの民主主義国は民主化支援を行ってきたが、主権規範の影響が強く二国間支援には限界がある。そのため本研究は多国間地域枠組みに着目し、欧州やラテンアメリカでは自由主義的国際秩序を支える地域枠組みが形成されてきたのに対し、何故アジアにはそれが無いのか、欧州やラテンアメリカの事例に基づけば、どのように地域枠組み形成をアジアにおいて促進可能かを検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、アジアにおける自由主義的国際秩序維持の方策に関する国際共同研究を行った。研究期間の前半では、自由主義的国際秩序を護るために形成された地域間枠組の形成過程に関する分析を、一次資料やインタビューを踏まえて行った。特に、バリ民主主義フォーラム(BDF)、アジア民主主義ネットワーク(ADN)、東アジア民主主義フォーラム(EADF)、南アジア地域協力連合(SAARC)の4組織を中心に分析した。 その上で、これらの地域間協力枠組の形成や強化を動機づけた要因を分析し、これらのうち政府間枠組の進展が弱いことを明らかにした上で、協力枠組が弱い原因についても分析を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
過去15年間にわたって民主主義、法の支配、人権、市民社会、報道の自由などが世界的に侵食されてきたことに加え、コロナ禍で東南・南アジアにおける民主主義や市民社会スペースが急速に後退したことで、このテーマの重要性はさらに増した。それにも関わらず、重要性に比して研究が少ない領域であり、本研究ではミクロな視点とマクロな視点の両者からアプローチする研究を行った。 米国、インド、台湾の研究者とともに行う国際共同研究とすることで、アジアの現地アクターの動きを詳細に分析しつつ、俯瞰的な分析も可能になった。多くの研究成果に結びつけることができ、分析を踏まえて数多くの政策提言を提示することもできた。
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