研究課題/領域番号 |
18KK0345
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 名寄市立大学 |
研究代表者 |
堀 智久 名寄市立大学, 保健福祉学部, 准教授 (70608710)
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研究期間 (年度) |
2019 – 2023
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | インクルーシブ教育 / 英国 / 障害者運動 / 障害学 / 障害の社会モデル / ニューハム / 人権 / インクルーシブ・スクール / 人権モデル / インクルーシブな学校づくり / 学校発展 / インクルーシブ教育運動 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、障害の社会モデルと密接な関わりをもつ英国のインクルーシブ教育運動の歴史や学校現場での学校発展の取り組みから、英国において子どもの多様性を受け入れる学校にするための学校発展の取り組みがいかにしてなされてきたのかを明らかにし、日本のインクルーシブ教育の課題と今後の進むべき方向性について示唆を得ることを目的とする。とりわけ渡航期間中は、英国におけるインクルーシブ教育運動をリードしてきた民間団体や障害者団体へのインタビュー調査、また学校発展に積極的に取り組んでいる学校現場でのフィールドワーク等を重点的に行い、インクルーシブ教育に関する日英比較研究のための事例を幅広く収集し分析する。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、おもに2つの方向性から研究を遂行してきた。ひとつめの方向性は、英国におけるインクルーシブ教育運動の研究である。具体的には、1980年代以降の親の運動や1990年代以降の障害者団体によるインクルーシブ教育運動の歴史および現在の取り組みを明らかにしている。もうひとつの方向性は、英国におけるインクルーシブ・スクールの取り組みの様子を明らかにすることである。具体的には、ロンドン・ニューハムの学校などでのフィールド調査を行い、そこでインクルーシブ教育がどのように実践されているのかを詳らかにしている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
上記の「研究成果の概要」との関連において、本研究課題は、英国におけるインクルーシブ教育をめぐる政策や法制度というよりは、既存の教育に対して批判的な運動のレベルに目を向ける研究であり、これまで自明とされてきた教育の目的や学校のあり方への再考を迫る視点を含んでいる。また、本研究課題は、貧困家庭や人種的・民族的な多様性に富んだ学校を取り上げることで、英国におけるインクルーシブ教育が、障害のある子どもの教育的ニーズへの対応というよりは、学校全体での体系だった教育改革であることを示す点で特色のある研究となっている。
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