研究課題/領域番号 |
18KK0347
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
経済政策
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
山田 恵里 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 講師 (30706742)
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研究期間 (年度) |
2019 – 2022
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
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キーワード | 知識ネットワーク / イノベーション / 複雑性指標 / 入れ子構造 / 産業集積 / 知識スピルオーバー / Economic Complexity / Relatedness / Auto parts industry / Industrial agglomeration / Knowledge complexity / GIS / Nestedness structure / Technological complexity / 経済複雑性指標 / Product space / 経済地理学 / ネットワーク科学 |
研究成果の概要 |
本研究は,イノベーションに資する知識ネットワークと自動車部品サプライヤの地理的近接性を考慮した分析により,イノベーションの創発と産業集積の関係を明らかにした。国内各地域に形成されている産業集積のうち,産業集積に立地する企業が複雑な知識のつながりを活用できるとき,知識洗練性が大きい部品が生産されることが示された。産業集積がイノベーションの創発に有意に影響していることから,産業集積で生じる知識スピルオーバーの外部性の存在が示唆された。また,知識ネットワークの構造は各国・地域で異なることや,生産部品の洗練性が系列を含む日本特有の組織構造に影響していることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,自動車部品データを用いたことにより,知識洗練性の大きい技術から,既存研究で取り扱われてきた特許データには表れていない,より知識洗練性の小さい技術まで捕捉し,実際の生産活動に基づいて構築された知識ネットワークや部品の知識洗練性の大きさを定量的に評価した。地理分析により,検出した産業集積での知識のつながりを示したことは,イノベーションがランダムな現象ではなく,地域や企業に特有であることを実証した。地域経済の産業活動に定着している知識ネットワークの構造を地域の潜在性を踏まえて解明した研究成果は,イノベーションを主軸とする地域支援策の設計に関する情報として活用されることが期待される。
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