研究課題/領域番号 |
18KK0380
|
研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
北山 貴裕 東京大学, 大学院数理科学研究科, 准教授 (10700057)
|
研究期間 (年度) |
2019 – 2022
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
|
キーワード | 3次元多様体 / 位相不変量 / 表現 / 交叉形式 |
研究開始時の研究の概要 |
基本群の高次元線形表現のなす空間とその上の関数を与えるトーション不変量の情報から、3次元多様体を本質的に分解する部分曲面の分布の様子と複雑さを究明する。特に、表現の次元の変化に伴う線形表現のなす空間の振る舞いに着目することで、多様体の境界への表現空間の制限から本質的部分曲面の境界となるループの全体を捉える研究と幾何学的な線形表現に付随するトーション不変量から本質的部分曲面全体の複雑さを測る研究を行う。
|
研究成果の概要 |
基本群の線形表現の変形とそれに伴う位相不変量の振る舞いから、3次元多様体を本質的に分解するような部分曲面の分布と複雑さを究明することに取り組んだ。本研究では、ねじれAlexander多項式に関して、Thurstonノルムが一様に捉えられることを3次元多様体の基本群を含むある群のクラスに一般化し、結び目の間にリボンコンコーダンスが存在するための障害を与えた。Blanchfield形式に関して、結び目のGordian距離の下からの評価を与え、位相的整4次元種数を記述する公式に別証明を与えた。また、数論的トポロジーの見地から、結び目群の表現の普遍変形に付随する代数的p進L関数の類似物を導入した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、線形表現のなす空間の幾何学の低次元トポロジーへの応用を基礎付けるとともに、当研究領域の育成を図るものである。本研究によって、表現に付随する位相不変量による3次元多様体のトポロジーの理解が進展し、それら不変量の新たな応用が提示された。また、本研究は4次元トポロジーと数論的トポロジーとも関わる研究へと展開した。レーゲンスブルク大学におけるStefan Friedl氏との共同研究を通じて、当該分野における今後の国際的連携の基盤構築に繋がる学術交流を深めることができた。
|