研究課題/領域番号 |
18KK0428
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 福井県立大学 |
研究代表者 |
杉本 亮 福井県立大学, 海洋生物資源学部, 教授 (00533316)
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研究期間 (年度) |
2018 – 2021
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
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キーワード | 海底湧水 / 一次生産 / 浅海域 / ラドン / ラジウム / 砂浜 / マングローブ / 植物プランクトン / 栄養塩 / 炭素 / 生物生産 |
研究成果の概要 |
本課題では、世界中の海底湧水と生物生産過程の研究成果をまずレビューした。その上で、異なる特徴を有した国外を含む4サイトでフィールド調査を実施した。その結果、海底湧水による栄養塩輸送は、植物プランクトンの現存量や一次生産速度を総じて増加させていた。しかし、淡水性地下水が噴出するような場所では、水温が低下するなど、局所的には負の影響を及ぼしているとも確認された。一方、再循環性地下水は、顕著な一次生産の増大に繋がりやすかった。海域全体を考慮すると地下水を含む陸水が、制限栄養塩を効率的かつ安定的に供給していることが、沿岸海域の高い一次生産を維持する仕組みとして重要である可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
海域全体の栄養塩供給源としては、外海からの輸送が卓越する場合も多いが、地下水を含む陸水が、制限栄養塩を効率的かつ安定的に供給していることが、沿岸海域の高い一次生産を維持する仕組みとして重要であることを科学的に実証した。沿岸海域の高い生物生産力の恩恵を永続的に享受するためにも、地下水の持続可能性も考慮した沿岸海域全体の生態系保全や利活用が重要となる。
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