研究課題/領域番号 |
18KT0036
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
オラリティと社会
|
研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
黒田 公美 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, チームリーダー (90391945)
|
研究期間 (年度) |
2018-07-18 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 養育行動 / コモン・マーモセット / 愛着 / コミュニケーション / 発声 / 母性行動 / 家族 / 社会性発達 / 子育て / マーモセット / 親子関係 |
研究成果の概要 |
家族で子育てをする霊長類マーモセットを用い、親子の分離―再会試験(10分間、N≧250)における親子の行動と音声コミュニケーション解析から、親の子育てスタイルが子の発達に与える影響を分析した。そして子の鳴きに対する感受性と、背負った子に対する拒絶性という親の子育ての2変数に応答し、不安型(親に背負われても鳴き続ける)、回避型(親の背負いを拒絶する)愛着行動を示すことを見出した。続いて人工保育を受けた子マーモセットは、混乱型(しがみつかず、月齢に不釣り合いに鳴き続ける)愛着を示し、成長後も社会的(異性)・非社会的(おやつ)報酬に対してネガティブ発声を行うことを見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳幼児期の親との関係で築かれた愛着行動は、成人においてもパートナー・家族など親密な関係における社会性の基礎となる。親との分離や虐待・ネグレクトなどによって乳幼児期の愛着形成が不十分であると、成長後のストレス耐性の低下、不安・うつ症状、自殺など生涯にわたってメンタルヘルスに重大な影響を与える。本研究で提示した、親子関係が子の社会性や愛着パターン形成に与える影響のマーモセットモデルは、人間では研究が困難な小児期逆境体験の行動神経科学的メカニズム解明に貢献する。そして将来的に、愛着形成の問題に起因する様々なメンタルヘルス問題の理解と支援にも役立つと期待できる。
|