研究課題/領域番号 |
18KT0078
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
オラリティと社会
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
細田 あや子 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (00323949)
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研究期間 (年度) |
2018-07-18 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 宗教儀礼 / メソポタミア / 知恵の神エンキ/エア / 言霊 / アーシプ / シャーマン / 祈り / 祭文 / 儀礼 / 唱えごと / 神話的語り / 神話 / ナンブルビ / 護符 / 古代メソポタミア / アーシプの要覧 / 災因論 / 媒介するもの / 聖なるものの顕現 / マントラ |
研究成果の概要 |
宗教言語の特徴を明らかにするため、古代メソポタミアの宗教的職能者アーシプによるいくつかの儀礼文書と、日本に古くから伝わる民俗信仰や神楽における祭文などを検討した。メソポタミアの儀礼研究に多くの時間を費やしたため、日本の儀礼については先行研究に依拠する部分が多かったが、異なる宗教言語の特徴を比較することができた。本研究により、儀礼の言葉は神が発する言葉ともとらえられ、現世や異界の創造に大きくかかわることが明らかとなった。病気治療や災禍に対する儀礼は、悪のない調和のとれた世界を作り出すことがその根底にあり、そこで唱えられる言葉、唱えごとには、行為遂行性(パフォーマティヴィティ)が認められる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
異なる宗教言語を比較することにより、それらに認められる共通の特徴を見いだすことが可能となった。宗教儀礼のなかでは人間が唱える言葉が、神に由来するととらえられ、世界に働きかける大きな力を有する。また、儀礼では、原初の創造の物語を語りつつ、世界の調和を保つことが行われ、儀礼の言葉は神話そのものと言える。オラリティに注目した本研究により、今後さらに異なる時代や地域の宗教言語の特徴を考察する展望が開かれた。
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