研究課題/領域番号 |
19012002
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
さこ 隆志 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教 (90324368)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2008年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2007年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 最高エネルギー宇宙線 / LHC加速器 / ハドロン相互作用 / 宇宙線 / 加速器 |
研究概要 |
最高エネルギー宇宙線の謎を解明するため、宇宙線と地球大気の相互作用モデルを制限する実験LHCfを推進した。本補助金による研究では、特にLHCf2号機の製作・校正、1号機による測定と合わせた相互作用モデルに対する系統誤差の低減、バックグラウンド除去を目的とした。2号機の製作・設置は初年度に完了した。本年度は、LHC加速器のビームによるデータ取得が主な目標であったが、9月19日の同加速器の故障により、データ取得には至らなかつた。しかし、LHCf前置検出器の製作・設置によって、バックグラウンドの低減について研究計画よりも進んだ成果を得ることができた。前置検出器は、LHCfの本装置よりも広い面積をもつプラスチックシンチレータで、2台の装置それぞれの前面に配置した。モンテカルロ計算を通して、陽子衝突によって両検出器側に放出される粒子を効率よく検出することで、粒子が片側にしか放出されないバックグラウンド事象を100分の1以下に低減できることがわかった。LHC加速器は、9月10日に初めて陽子ビームをトンネル内を周回させた。LHCfでは、ビームの安定した9月12日に前置検出器によつてビームとビームパイプ内残留ガスによるバックグラウンド信号の検出に成功した。 LHCf実験はデータ収集の準備が完了し、21年度のLHC加速器再開にあわせてすぐにデータ収集を行う。バックグラウンド除去に関する研究も進んでおり、バックグラウンドを十分低く抑えた上で、重要なπ0中間子、ガンマ線、中性子の生成スペクトルを測定し、宇宙線研究を進展させることができる。
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