研究課題
特定領域研究
ダイヤモンドの超伝導は半導体に起こる珍しい超伝導体である。マイクロ波CVD法でホウ素濃度を制御した薄膜試料を作製し、そのホウ素濃度と金属絶縁体転移の関係を検討した。これまでの実験で、超伝導転移温が超薄膜の場合低くなってしまい、Tcの不均一性があった。そのため金属絶縁体転移の濃度を決定することが難しかった。最近、40nmの超薄膜でもバルク並みのTcが得られるようになり、均一な膜による金属絶縁体転移を3He冷凍機で検討した。ホウ素濃度にして3e20cm-3から金属的伝導が現れ、ほぼ同時に超伝導転移が発現することが分かった。Tcは膜厚と共に増加し、膜厚が約100nmを超えるとTcはバルク並になり一定になることを見出した。超薄膜でTcが下がる理由社、基板による圧力効果や超伝導の薄膜効果があるものと考えられるが詳しいことは検討中である。3He冷凍機を用いた低温、超高真空走査トンネル顕微鏡(STM)を用いて、最低温度T=0.35Kにおいて走査トンネル分光(STS)測定を行った。Tc=5K程度の(110)配向エピタキシャル薄膜を中心に実験を行った結果、コヒーレンスピークが鋭い明瞭な超伝導スペクトルを得た。また、磁場中でSTS測定を行うことやボロンドープダイヤモンドにおける渦糸量子の観測に成功し、渦糸グラス状態が実現していることを明らかにした。
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