研究課題/領域番号 |
19014019
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
坂井 徹 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主幹 (60235116)
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研究分担者 |
岡本 清美 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (40152342)
大塚 雄一 日本原子力研究開発機構, 協力研究員 (30390652)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2008年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | スピンチューブ / キャリア・ドープ / 超伝導 / カイラリティ / スピンギャップ |
研究概要 |
スピンチューブとは、N本の反強磁性量子スピン鎖を鎖間方向に反強磁性交換相互作用で周期的に結合した系である。そのうち最も量子効果とフラストレーションの強い3本鎖スピンチューブについて焦点を絞り、キャリア・ドープした場合に超伝導を引き起こす起源となるスピンギャップについて、数値的厳密対角化と密度行列繰り込み群により、理論的に研究した。 従来の研究から、断面が正三角形の3本鎖スピンチューブは、大きなスピンギャップを持つことが知られているが、断面を二等辺三角形に変形したときにこのスピンギャップが急激に消失する量子相転移がきることが予測されていた。本年度の研究では、この量子相転移を理論的に予言できるはバード模型に基づく有効理論、及びハイゼンベルグ模型の数値対角化と密度行列繰り込み群による精度の高い大規模数値解析により、スピンギャップの正確な理論的相図を得ることに成功した。 また この3本鎖スピンチューブにキャリア・ドープした場合に、カイラリティの自由度を媒介にした超伝導が起きる可能性を探るため、ハバード模型の数値対角化と密度行列繰り込み群により解析した結果、いくつかの特徴的なパラメータでは、キャリアーのペアリングを示唆する、束縛エネルギーの減少やRVB相関関数の増大が起きることが判明した。
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