研究課題/領域番号 |
19019006
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
武田 淳 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (60202165)
|
研究期間 (年度) |
2007 – 2010
|
研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
|
配分額 *注記 |
8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
2008年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2007年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
|
キーワード | 可視化 / イメージング / デンドリマー / 光誘起磁気相転移 / 2光子吸收 / 有機ラジカル / フェムト秒 / 2光子吸収 |
研究概要 |
物質の機能や構造を予言する高度なシミュレーション技術の開発や光励起プロセスを介した物性・物質の制御の研究の進展には、理論の構築や物質探索に加えて、超短時間(フェムト秒〜ピコ秒)で時々刻々と変化する物質の構造や機能を実時間で瞬時に可視化する手立てを構築することが必要不可欠である。本研究では、1ショットで超高速不可逆光誘起現象の時間・スペクトル特性がマッピングできる究極の「可視化技術」の創出を目指す。また、1)光捕集性ナノスターデンドリマー、2)強相関有機ラジカルTITA結晶にこの可視化技術を適用し、超高速エネルギー伝達や光誘起反磁性・常磁性相転移の動的過程を明らかにする。 不可逆光誘起現象の時間・スペクトル特性を一度にマッピングする「可視化技術」として、エシェロン光学素子を用いたイメージング分光法を開発した。ダイアモンドバイトによりニッケルをミクロンオーダーで精密加工し、反射型エシェロン光学素子を試作した。これを第2高調波発生自己相関法に組み込み、フェムト秒レーザーから出射されるフーリエ限界パルスの時間・スペクトル特性の測定を行い、35fs/pixelの時間分解能でフーリエ限界パルスの時間・スペクトル2次元イメージの実時間計測に成功した。一方、第一世代のイメージング分光技術を駆使することにより、アンテナ分子の長さ・個数が異なるπ共役ナノスターデンドリマーにおいて、エネルギー伝達効率の時間・周波数実時間イメージング計測を行った。アンテナ分子を選択励起することにより、まずは励起状態のバンドの底付近までねじれ振動による緩和が生じ、次にコア部分との励起状態の波動関数の重なりにより1ピコ秒以下の超高速でエネルギー伝達が起こることがわかった。強相関有機ラジカルTTTA結晶においては、反磁性相の自己束縛励起子発光強度の減少と常磁性相への相転移割合には高い相関があることを見出した。
|