研究課題/領域番号 |
19020027
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
竹本 佳司 京都大学, 薬学研究科, 教授 (20227060)
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研究分担者 |
高須 清誠 京都大学, 薬学研究科, 准教授 (10302168)
宮部 豪人 兵庫医療大学, 薬学部, 教授 (10289035)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2008年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2007年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 有機触媒 / 多機能触媒 / 触媒的不斉合成 / 連続反応 / ブレンステッド酸 / 共役付加反応 / アルケニルホウ酸 / 複素環 / チオウレア / β-アミノ酸誘導体 / Mannich反応 / Petasis反応 / ジヒドロキノリン / Tf2NH / Dields-Alder反応 / 脱水素反応 |
研究概要 |
触媒的な有機合成反応の開発は有機合成化学上の有用性のみならず、環境に対する負荷の低減という観点からも重要な研究課題のひとつとなっている。そのような状況下、金属を含まない有機触媒は取扱いの簡便さ、再利用の容易さ、経済性などの利点において優位性を示すことが期待されている。我々は本研究においてN-H結合を含むブレンステッド酸触媒に着目し、多点認識型の多機能性不斉触媒の開発や、多連続反応の触媒の探索といった高付加価値の有機合成反応について検討を行った。 (1)多機能性チオ尿素触媒を用いた触媒的不斉反応 すでに開発したチオ尿素触媒を用い活性メチレン部を組み込んだイミンを求核剤としてβ-ニトロスチレン誘導体と反応させることにより、Michael反応とaza-Henry反応が連続的に進行し形式的[3+2]環化付加反応を起こし高度に官能基が置換されたピロリジン誘導体を高ジアステレオ/エナンチオ選択的に合成することに成功した。また、フェノール性水酸基とシッフ塩基部位を有するチオ尿素触媒を新たにデザインし、アルケニルホウ素を求核剤とする共役付加反応(Petasis型反応)を行い有機触媒による触媒的不斉反応を実現した。 (2)Tf_2NHを用いた触媒的多成分反応の開発 エキソオレフィンをα位に有するシクロヘキサノンは生理活性物質のよい合成素子として期待される。我々はDiels-Alder反応と脱離を組合せることで、2-メチレンシクロヘキサノンを単行程で合成することに成功した。反応機構解析の結果、それぞれの反応はTf_2NHにより活性化されていることが示唆された。また、連続的Povarov-酸化反応を開発し、多置換キノリンの一挙合成を実現した。
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