研究課題/領域番号 |
19020040
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
平尾 俊一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90116088)
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研究分担者 |
雨夜 徹 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (20397615)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2008年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2007年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | レドックス / クロスカップリング / バナジウム / 酸化 / ボラート / スマネン / ハロペルオキシダーゼ / 臭素化 |
研究概要 |
酸化的変換反応は、有機合成において基盤となる重要な反応である。高酸化状態の前周期遷移金属は、その金属中心の電子状態を制御することにより一電子あるいは多電子酸化を効率的に誘起することが可能と考えられる。本研究では、前周期遷移金属のレドックス機能を活用し、酸化的電子移動反応に基づくアルキニルトリアリールボラートの酸化的ヘテロリガンドカップリング反応の開発を目的とした。 アルキニル基に種々の置換基を有するアルキニルトリアリールボラートについて検討した。[(p-メトキシフェニルエチニル)トリフェニル]ボラートを用いVO(OEt)Cl_2存在下、酸化的リガンドカップリング反応を行ったところ、ヘテロカップリング体であるp-メトキシビフェニルが選択的に得られた。フェネチルエチニル基やヘキシルエチニル基を有するボラートを用いた際、ヘテロカップリング体が主生成物としてそれぞれ良好な収率で得られた。この際、ホモカップリング体はいずれの場合も10%程度に留まっている。また、反応の作用機構を調べるために^<51>V NMR実験を行ったところ、本反応におけるバナジウム化合物の酸化剤としての寄与が示唆された。ボラートの調製とカップリング反応を一度に行うワンポット合成法も検討した。まず、p-エチニルアニソールをn-ブチルリチウムで処理することによりアルキニルリチウム種を発生させ、トリフェニルボランを加えることでボラートを合成した。続いて、VO(OEt)Cl_2を作用させたところ、良好な収率・選択性でヘテロカップリング体が得られた。この反応は、求電子種と求核種のカップリング反応と相補的な反応として位置づけられる。
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