研究課題/領域番号 |
19020049
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
三好 徳和 徳島大学, 総合科学部, 教授 (40219829)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2008年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2007年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 合成化学 / 触媒・化学プロセス / 有機工業化学 / ストロンチウム / Barbier型反応 / エステル化 / α, β-ジアニオン / モノアルキル化 / p-アルキル化反応 |
研究概要 |
我々の研究室では殆ど有機合成反応に用いられてこなかった、金属ストロンチウムを用いる新規有機合成反応の開発を行っている。ストロンチウム(Sr)は第2族第5周期に位置する原子番号38の元素である。同族元素であるマグネシウムはGrignard試剤をはじめとして様々な有機合成化学的研究がなされている。またカルシウムやバリウムも有機合成に応用した報告がなされている。しかしながら、そしてストロンチウム金属およびストロンチウム化合物は比較的安価であり、様々な化合物が市販されているにもかかわらず、他の第2族元素と比べ、ストロンチウムを有機合成反応に応用した報告例は遙かに少なく、未知の部分が多く存在する。従って本研究によりストロンチウムの持つ物理的・化学性質を明らかにすることができる。 金属ストロンチウムとヨウ化アルキルを用いるアルキル化反応に於いて、芳香族カルボン酸である安息香酸を基質として用いた場合は、ベンゼン環のp-位にアルキル基が付加した生成物が得られた。p-位に選択的に置換基を導入する方法は殆ど報告されておらず、また第1級アルキル基がp-位へ容易に導入されることは非常に興味深い。そこで更なる発展を目指し、このp-アルキル化反応の収率向上を目指し、種々検討を行った。その結果、ヨウ化アルキルの添加方法を変えた場合に大幅に収率が向上し、しかも1級、2級、3級いずれのヨウ化アルキルを用いても反応は円滑に進行する事を見いだした。 次に、上記反応をカルボン酸から酸塩化物に変え反応を行ったところ、興味ある嵩高い第3級アルコールエステルが副生成物として少量得られた。嵩高い第3級アルコールエステルは機能性材料合成等に応用できる。今回基質検討を行い、条件を工夫することにより幾つかの基質でも収率良く反応させることが可能になった。また、酸塩化物の代わりに酸無水物も使用可能であることがわかった。
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