研究課題/領域番号 |
19020051
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
桑野 良一 九州大学, 大学院・理学研究院, 教授 (20273477)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2008年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2007年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | カルボン酸エステル / ロジウム / パラジウム / 有機金属触媒 / 脱炭酸ベンジル化 / 交差カップシング / アリールボロン酸 / 酢酸ビニル / カルボン酸オステル / ベンジルエステル / 求核置換反応 / 交差カップリング |
研究概要 |
本年度は以下の2つの項目について研究を実施した。 (1) β-ケトカルボン酸ベンジル類の脱炭酸ベンジル化 様々なパラジウム触媒の存在下、2, 2-ジベンジル-3-オキソブタン酸ベンジルの脱炭酸ベンジル化を試みた。その結果、tert-アミルアルコール溶媒中、Pd(η^3-C_3H_5)Cpと二座ボスフィン配位子DPEphosから反応系中で調製した触媒を用いて反応を行うことによって、目的とする3, 3-ジベンジル-4-フェニル-2-ブタノンが収率93%で得られた。他のα位に四級炭素を持つβ-ケトカルボン酸ベンジルを基質とした場合でも、このパラジウム触媒による脱炭酸ベンジル化は円滑に進行し、目的の生成物が高収率で得られた。 この触媒的脱炭酸ベンジル化の機構を調べるために、反応中のパラジウム錯体の挙動を核磁気共鳴スペクトルによって追跡した。その結果、本反応はβ-ケトカルボン酸ベンジルが0価パラジウム錯体へ酸化的付加することによって生じる(ベンジル)パラジウム中間体を経由して進行することがわかった。 (2) 酢酸ビニルと有機ホウ素化合物との交差カップリング 酢酸ビニルと4-(tert-ブチル)フェニルボロン酸との交差カップリングを検討したところ、[RhCl(cod)]_2と二座ホスフィン配位子DPPBから系中で調製されるロジウム触媒によって反応が進行し、4-(tert-ブチル)スチレンが良好な収率で得られることを見出した。このロジウム触媒による交差カップリングでは様々なアリールボロン酸類を基質として利用することができ、多種多様な置換スチレンの合成に利用できる。
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