研究課題/領域番号 |
19020060
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
水野 一彦 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (10109879)
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研究分担者 |
池田 浩 大阪府立大学, 工学研究科, 准教授 (30211717)
前多 肇 大阪府立大学, 工学研究科, 助教 (40295720)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2008年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2007年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 分子内光環化付加反応 / ベンゾトリキナン誘導体 / エキシプレックス / ナフタレン誘導体 / スピロ化合物 / 一段階合成法 / angular型トリキナン / linear型トリキナン / 光反応 / 光環化付加反応 / 多環式化合物 / ナフタレン / ベンソトリキナン / アンギュラ型トリキナン / トリシクロ化合物 |
研究概要 |
ナフタレン環への不飽和結合の分子内光環化付加反応を利用するベンゾトリキナン骨格の一段階合成法の開発を目的として、1-ナフタレンの2位または4位にアルケニル基またはアルキニル基をスペーサー3で連結した化合物を合成し、その光反応を行うことによって以下の知見を得た。 (1) 2位に鎖状アルケニル基または環状アルケニル基をもつナフタレン誘導体に280nm以上の光を照射すると、短時間の光照射(3時間程度)では、1, 2-位への付加が優先するが、長時間の光照射(20時間以上)では、2,4-位への付加が選択的に起こり、linear型ベンゾトリキナン誘導体が高効率・高選択的に生成する。 (2) 4位に環状アルケニル基をもつナフタレン誘導体に光照射すると、分子内1, 3-光環化付加反応が起こってangular型ベンゾトリキナン骨格をもつ多環式化合物が生成する。一方、4位に鎖状のアルケニル基をもつ場合には反応形式が異なり、スピロ型化合物が主として生成する。 (3) 2位にアリールエチニル基を有するナフタレン誘導体に光照射すると、1, 2-位で(2+2)光環化付加した後、環拡大が起こり、つづいて渡環反応によって、1inear型ベンゾトリキナン骨格をもつ化合物が得られる。この場合、単純な(3+2)型の光環化付加反応は起こらない。 (4) 2位にシンナミル基をもつナフタレン誘導体の光反応は、溶媒および置換基の影響を強く受ける。p-メトキシ体の場合、アセトニトリル中では反応しないがベンゼン中ではエキシプレックスを経由して(2+2)付加体を高効率・高選択的に与える。一方、無置換フェニルの場合、ベンゼン、アセトニトリルいずれの溶媒中でも立体選択的に(3+2)光環化付加反応が起こって、ベンゾトリキナン誘導体が生成する。
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