研究課題/領域番号 |
19021008
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
桑原 正靖 群馬大学, 大学院・工学研究科, 助教 (40334130)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
2008年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2007年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 核酸 / 有機化学 / バイオテクノロジー / 生体生命情報学 |
研究概要 |
パイロシーケンシング法は、高速でハイスループットな遺伝子解析を可能にした核酸塩基配列決定法であり、現在、装置の小型化や低価格化などが進められている。しかし、鎖伸長反応に用いられるdATPもATPと同様にルシフェラーゼの基質として作用するため、dATPがルシフェラーゼ反応に干渉することが問題となる。これを避けるために、dATPの代わりに、dATPαSおよびその誘導体が用いられているが、鎖伸長反応で生成するS-オリゴによるポリメラーゼ反応の効率低下などが考えられるため、未だ改良の余地を残している。本研究において新たに核酸基質アナログを合成し、パイロシーケンシングに於けるそれらの評価を行ったところ、そのうちのひとつのアナログはdATPを用いた場合に比べて、バックグラウンドシグナルを33倍ほど低減させることが分かった。これは、このアナログはポリメラーゼの良い基質として働く一方で、フェラーゼに対する基質特性が乏しいことを示唆している。次に、シーケンシングに用いる鋳型DNAの簡便な固定法を検討した。ビオチンとアクリドンを直列に連結させた基質アナログ(TTP^<ACR-Bio>)を新たに合成し、末端デオキシヌクレオチジル転移酵素(TdT)に対する基質特性を試みたところ、DNA断片の3'末端に1~3残基導入されることが分かった。さらに、それらが2ないし3残基導入されたDNA断片は効率よくアビジンにトラップされ、固定化できることが確認された。修飾DNAの酵素的作製法は、このような新しい修飾基質アナログの開発に加え、関連する酵素の改変により、パイロシーケンシング法の大幅な改良や新しい核酸塩基配列決定法への応用が期待される。
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