研究課題/領域番号 |
19022037
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 長崎総合科学大学 |
研究代表者 |
加藤 貴 長崎総合科学大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (10399214)
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研究分担者 |
山邊 時雄 長崎総合科学大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80025965)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2008年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 振電相互作用 / 光照射一電子励起状態 / 室温超伝導 / C-C伸縮モード / 反磁性環電流 / (4n+2)_<π>電子系 / MOVE法 / 光照射-雷子励起状態 / C-C伸縮振動モード |
研究概要 |
光励起超伝導発現の理論的提案 前年度に引き続き、我々自身が開発した振電相互作用の性質を見積もる計算プログラムであるMOVC法を用い様々な共役系炭化水素分子における光励起超伝導発現の理論的提案を行った。最高被占軌道(HOMO)から最低空軌道(LUMO)への一電子励起状態における振電相互作用結合定数は、モノアニオンやモノカチオンにおける振電相互作用結合定数よりはるかに大きいことを示し、その理由を解析した。通常の共役系炭化水素分子においてはHOMOとLUMOの位相様式が正反対であるため、C-C伸縮振動モードに沿って原子核を変位させていくと、HOMOが安定化(不安定化)する時、LUMOが不安定化(安定化)する。このことが一電子励起状態における振電相互作用結合定数が、モノアニオンやモノカチオンにおける振電相互作用結合定数よりはるかに大きい理由であることを示した。電子ドーピングやホールドーピングよりも光照射による一電子励起が高温超伝導を探る上で(原理的には)有効的な方法であることを昨年度に引き続きより広く、理論的に確認した。一方で、光照射一電子励起状態は非常に不安定であること、振電相互作用によって形成されるクーパー対(電子対)は本質的に不安定であることに着目し、光照射一電子励起状態の有用性とその限界について考察した。またなぜ、室温超伝導性が従来の方法で、これまでのところ実現されていないのかを、考察し新たなる課題を提案した。
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