研究課題/領域番号 |
19025009
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
北原 弘基 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 助教 (50397650)
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研究分担者 |
安藤 新二 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40222781)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2008年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2007年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 巨大ひずみ / 超微細粒 / 繰返し重ね接合圧延(ARB) / 疲労 / 疲労き裂伝播 / 疲労強度 / 超微細粒材料 / 疲労き裂 |
研究概要 |
巨大ひずみ加工の一種である、繰返し重ね接合圧延(ARB : accumulative roll bonding)により作製した超微細粒材料の疲労特性について検討を行った。試料は、hcp系である工業用純Ti(JIS2種ASTM Grade2)とFCC系である工業用純Al(JIS1100)を用いた。工業用純Ti : 前年度に、6サイクルまでのARB材を種々・作製し、疲労き裂進展試験を行った。超微細粒純Tiのき裂進展速度と応力拡大係数範囲の関係を明らかにした結果、ARBによる結晶粒超微細化により、下限界応力拡大係数範囲およびき裂進展速度が大きく低下することを明らかにした。この下限界応力拡大係数範囲の低下は、き裂閉口現象によるものと考えられているが、超微細粒材料のき裂閉口現象を実測した研究例はない。そこで、このき裂閉口現象を明らかにするために、ひずみゲージを用いたクリップゲージを作製し、き裂開閉口現象の測定を行った。その結果、確かに6サイクル材では、き裂閉口現象は生じないことを明らかにした。これは、微細化による高強度かのため、き裂先端の塑性域が小さくなったためと考えられる。 工業用純Al : 出発材とARB6サイクル材の定応力疲労試験を行った。巨大ひずみを導入することにより、疲労強度と疲労寿命が大きく向上することが明らかとなった。特に、疲労強度は、準静的強度である0.2%耐力に比例して、向上することが分かった。一方で、107サイクルで未破断の組織観察をした結果、0.2%耐力の40%の応力にも関わらず、明瞭なせん断帯が導入することを明らかにした。
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