• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

アルキニルホウ素アート錯体を用いる遷移金属触媒反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19027032
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関京都大学

研究代表者

村上 正浩  京都大学, 工学研究科, 教授 (20174279)

研究期間 (年度) 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2007年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードパラジウム / ホウ素 / ボラート / アート錯体 / 転移反応 / カルボパラデーション / 電子輸送材料 / 蛍光
研究概要

有機ホウ素化合物は合成試薬としてのみならず機能性材料としても注目されている重要な化合物群のひとつである。本研究ではパラジウム触媒を用いることによりアルキニルトリアリールボラートの新しい反応を開発し、これまで合成困難であったホウ素化合物の合成を実現した。
パラジウム触媒存在下アルキニルトリアリールボラートにアリールハライドを作用させたところ、アルキンβ位にアリールハライド由来のアリール基が導入されると同時にホウ素上アリール基がα位へと転位し、三置換アルケニルボランが得られることを見出した。この反応は用いるホスフィン配位子によって幾何選択性が大きく変化し、オルトトリルホスフィンを用いた場合にシス選択的に進行した。これはアルキン部位へのカルボパラデーション、ホウ素上アリール基のパラジウム上への転位、還元的脱離を経て進行しているためと考えられる。また得られたボランをワンポットでクロスカップリングすることによりTamoxifen等、四置換オレフィンを簡便に合成することができた。
また、本反応を応用することにより三級アンモニオ基を有するアルキニルトリアリールボラートの転位反応を開発した。この反応では上述の反応と同様の機構を経て分子内ピリジンーボラン錯体が得られた。また、これらの光・電気化学的物性を測定したところ、強い蛍光や高い電子受容性を示し、有機EL等の発光材料や電子輸送材料として有望であることを見出した。さらに、これらの選択的C-Hホウ素化を実現し、クロスカップリングが可能であることを示して、各種誘導体の効率的な合成を可能にした。

報告書

(1件)
  • 2007 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Synthesis of Amine-Borane Intramolecular Complexes through Palladium-Catalyzed Rearrangement of Ammonioalkynyltriarylborates2008

    • 著者名/発表者名
      Naoki Ishida, Mizuna Narumi, Masahiro Murakami
    • 雑誌名

      Organic Letters 10

      ページ: 1279-1281

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Stereoselective synthesis of trisubstituted alkenylboranes by palladium-catalyzed reactions of alkynyltriarylborate with aryl halides2007

    • 著者名/発表者名
      Naoki Ishida, Tomoya Miura, Masahiro Murakami
    • 雑誌名

      Chemical Communications

      ページ: 4381-4383

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Stereoselective Synthesis of Trisubstituted Alkenylboranes by Palladium-Catalyzed Reaction of Alkynyltriarylborates with Aryl Halides2007

    • 著者名/発表者名
      石田 直樹
    • 学会等名
      第54回有機金属討論会
    • 発表場所
      広島大学
    • 年月日
      2007-10-27
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

URL: 

公開日: 2007-04-01   更新日: 2018-03-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi