研究課題/領域番号 |
19028007
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
荒井 孝義 千葉大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (80272483)
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研究期間 (年度) |
2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2007年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 触媒・化学プロセス / 合成化学 / 不斉反応 / コンビケム / 光学活性化合物 |
研究概要 |
ポリスチレン固相担体上にクロロメチル基を有するイミダゾリン、アミン、及びサリチルアルデヒドを合成素子として、新規光学活性イミダゾリン配位子のライブラリーを構築した。入手容易な塩化スルホニル基が担持されたビーズを出発原料とし、末端にクロロメチル基を有する光学活性イミダゾリンを固相上に担持した後、クロロメチル基に対するR体およびS体の1-phenylethylamineの求核置換反応、続く第二級アミン部位に対する種々のサリチルアルデヒドを用いた還元的アルキル化により、イミダゾリン配位子L1〜L16を得た。L1〜L16に対し、2種類の銅塩を作用させ、錯形成させることで新規固相不斉触媒C1〜C32を調製した。得られた固相触媒を用いて様々な不斉反応を検討したところ、本触媒が不斉ヘンリー反応に有効であることを見出した。反応液を連続的に直接CD検出器に導入する「円偏光二色性検出」を用いた迅速解析では、C16が本反応に最も有効であることが判った。C16をもたらした固相配位子に対応する配位子を液相で合成し、本配位子と酢酸銅から触媒を調製することで、最高不斉収率95%eeで目的物を与える優れた触媒的不斉ヘンリー反応の開発に成功した。 一方、窒素で架橋されたイミダゾリン配位子N-tethered bis(imidazoline)、略してNb-imidazolineを固相に担持し、効率的な1,2-ジオールの非対称ベンゾイル化反応の開発を目指し、「固相不斉触媒による反応」と「円偏光二色性検出」を組み合わせた迅速解析システムを、反応条件の最適化に応用した。決定された最適条件の下、Nb-imidazolineを配位子としてmeso-ジオルの不斉ベンゾイル化を行うと、目的のモノベンゾイル化された化合物を97%化学収率、95%不斉収率で得ることに成功した。
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