研究課題/領域番号 |
19028036
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大嶋 孝志 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 准教授 (10313123)
|
研究期間 (年度) |
2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2007年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | アミド結合 / 人工金属クラスター / 亜鉛四核クラスター / アミル化反応 / 水酸基選択的 / 環境調和性 |
研究概要 |
生体内での複雑な生化学反応を制御し生命現象の中心的な役割を担っているアミド結合の形成と切断を、人工金属クラスターを活用することで自在に制御することを目的とし研究を行った。先に我々が開発した亜鉛四核クラスター触媒は、アミド化反応を経由して進行するエステルのオキサゾリンへの変換反応を効率的に促進することがら、アルコールおよびアミンのアシル化反応にも有効な触媒となりうると考え検討を行った。その結果、一般に亜鉛イオンは酸素にも窒素にも高い親和性を示すのに対し、本亜鉛四核クラスターは高い酸素親和性を示し、水酸基を選択的に活性化することができることを見いだした。この特性を活用することで、アミノアルコールの水酸基選択的アシル化反応を開発することに成功した。これは、水酸基に対して非常に高い求核性を示すアミノ基が存在しても水酸基を選択的にアシル化できる触媒反応であり、人工触媒としては初の成功例である(J.Am.Chem.Soc.in press)。この方法を用いることで、官能基の保護-脱保護という無駄なプロセスを経ない、環境調和性の高いアミノエステルの合成プロセスを構築することに成功した。また、亜鉛よりも窒素親和性の高い金属からなる新規触媒を開発することにも成功し、90%を超える収率で触媒的アミド化反応を進行させることに成功した(論文投稿準備中)。
|