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電子を含んだ少数分子集団の構造変化ダイナミクス

研究課題

研究課題/領域番号 19029011
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関東京大学

研究代表者

永田 敬  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10164211)

研究期間 (年度) 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2007年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード構造変化ダイナミクス / 水素結合ネットワーク / 電子の局在・非局在 / 振電相互作用 / クラスター負イオン / 電子移動反応
研究概要

本研究では,余剰電子を含む分子集団(気相分子クラスター)に特有な「強い振電相互作用を伴う構造変化」に着目し,ナノスケール分子集合系の電子状態・幾何構造のゆらぎ,すなわち「構造変化ダイナミクス」の特徴を明らかにすることを目的として,以下の2つの研究テーマを実施した.
1.電子の局在⇔非局在のモデル系である(CO_2)_6^-の電子構造異性化課程CO_2^-.(CO_2)_5⇔C_2O_4^-.(CO_2)_4について,構造変化ダイナミクスをab initio MDで追跡する際の基礎データとして,電子構造異性体として可能な局所安定構造をMP2計算によって網羅的に検索した.その結果,50種を越える異性体構造に対応する局所安定構造を得た.実験では,赤外光解離分光によってプロトン性分子が(CO_2)_n^-の構造異性体分布に及ぼす影響を調べ,異性体の安定化と溶媒和構造との関係を明らかにした.
2.水和電子の溶媒和構造の成長および水素結合ネットワークの分子取り込み過程に対応する(H_2O)_n^-+ROH→ROH・(H_2O)_n^-の過程を,(H_2O)_n^-Ar_mを含む超音速ジェットへのエントレインメント法を用いて実現し,光電子イメッジング分光法によって,"取り込み反応"に伴う水素結合ネットワークの構造変化を調べた.その結果,(H_2O)_n^-がD_2O,CH_3OHなどを取り込んだ際に,電子-水素結合(e…H-O)を保持しながら水素結合ネットワークの大規模な構造転移が起こることを明らかにした.また,核と電子の運動を同時に取り扱うことが可能な計算手法を用いて,取り込み反応に伴う水素結合ネットワークの構造変化を計算するための共同研究に着手した.

報告書

(1件)
  • 2007 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Structures of C_2S_4^- molecular anion: photoelectron spectroscopy and theoretical calculations.2008

    • 著者名/発表者名
      Y. Matsuyama
    • 雑誌名

      Chemical Physics Letters 掲載確定(印刷中)

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Structures of [(CO_2)_n(CH_3OH)_m]^- (n=1-4, m=1,2) cluster anions.2008

    • 著者名/発表者名
      A. Muraoka
    • 雑誌名

      Journal of Physical Chemistry A 掲載確定(印刷中)

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] [(CO_2)_n(CH_3OH)_m]^-におけるイオン芯とメタノール分子の配位形態2007

    • 著者名/発表者名
      村岡 梓
    • 学会等名
      分子科学討論会2007
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2007-09-19
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] (H_2O)_n^-のD_2O, CH_3OH付加反応による水素結合ネットワークの構造転移2007

    • 著者名/発表者名
      中西隆三
    • 学会等名
      分子科学討論会2007
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2007-09-18
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2007-04-01   更新日: 2018-03-28  

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