研究課題/領域番号 |
19030010
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
高橋 嘉夫 広島大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (10304396)
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研究分担者 |
清水 洋 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60090544)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2008年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2007年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | エアロゾル / XANES / EXAFS / イオウ / カルシウム / 鉄 / スペシエーション / 海洋エアロゾル / X線吸収端構造 / 黄砂 / 炭酸カルシワム / 石コウ / 中和 / 電子収量法 / 硫酸 |
研究概要 |
当初、本研究では、硫化ジメチル(DMS)のエアロゾルへの取り込みが主目的であったが、この点についてはXANESで分析が可能であることを明らかにするにとどまった。一方で研究の過程で、XAFS法によりエアロゾル中のイオウ、カルシウム、鉄などの元素の化学種解明が可能であることが分かり、本年度はこのような観点から、エアロゾルの化学分析を推進してきた。その結果、主に以下の研究成果を得た。 (i)本特定領域研究の重点活動である沖縄県辺戸岬の国立環境研究所辺戸岬大気・エアロゾル観測ステーションでの集中観測に参加し、春季の陸起源のエアロゾルが卓越した試料と、夏季で海洋起源のエアロゾルが卓越した試料を採取し、エアロゾルに含まれるイオウ化学種の同定を行った。その結果、海洋エアロゾルが卓越する夏季では、硫酸イオンが水和した状態で存在し、塩として固定されていない硫酸イオンが多いことが分かった。 (ii)イオウ化合物の酸化途上で生成する亜硫酸塩が、夏季に中国青島で採取された試料で一部観察された。その生成要因として、夏季に湿度が高く、SO_2のエアロゾルへの取り込みが促進されたと推察された。 (iii)エアロゾル中のカルシウム鉱物として粒径が小さな画分で、シュウ酸カルシウムなどのカルボン酸塩が存在することがXANES法による直接分析から確かめられた。 (iv)エアロゾル中の鉄の化学種を鉄のK端XANNES及びEXAFSを測定し、その化学種を同定した。黄砂中にはイライトなどの粘土鉱物が多いが、東に長距離運搬される過程で水酸化鉄の割合が増加することを示唆する結果が得られた。今後、この水酸化鉄が長距離輸送途上で大気中で生成したものかを確かめていく必要があるが、これらの結果は海洋への鉄の溶解を考える上で重要な情報になる可能性がある。
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