研究課題/領域番号 |
19033001
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
太田 和親 信州大学, 大学院・総合工学系, 教授 (70160497)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
2008年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | カーボンナノチューブ / マイク波加熱 / 有機金属錯体 / 省エネルギー / ポリスチレン / エレクトロスピニング / ナノファイバー不織布 / 金属蒸着 / カーボンナノカプセル / マイクロ波加熱 / 家庭用電子レンジ / アートボックス / ステアリン酸 / ニッケルステアレート / 磁性 |
研究概要 |
本研究の目的は、カーボンナノチューブをマイク波加熱で高速に合成する材料プロセスを開発することである。従来のカーボンナノチューブ合成法では、高電圧、高出力、高真空など大きなエネルギーと高価な装置が必要であった。このためカーボンナノチューブは高価であり、一般になかなか材料合成の原料とするには至らなかった。このことがカーボンナノチューブの研究の裾野を広げる障害となっていた。本研究で、我々は有機金属錯体のニッケルステアレートや安息香酸ニッケルを、窒素などの不活性ガス気流中、家庭用電子レンジを改造した自作のマイクロ波加熱装置を用いて、5分から10分間700-900℃で加熱するとカーボンナノチューブが高速に合成できることを見出した。これは従来法に比べて極めて高速にカーボンナノチューブが合成でき、極めて省エネルギーである。合成原料の有機金属錯体の中にあるニッケルが触媒として作用し、周りのステアレートや安息香酸が炭素供給源となるものと考えられる。そこで、次に我々は、炭素源としてポリスチレンを選び、これをエレクトロスピニング法によりナノファイバー不織布を作成し、この表面に触媒であるニッケル金属を蒸着したものを用いれば、同様にマイクロ波加熱装置でカーボンナノチューブが大量に合成できると考えついた。これを実行したところ、極めて高速に安価でカーボンナノチューブを大量合成できることを見いだした。本研究で開発した種々のマイクロ波加熱で高速にカーボンナノチューブを合成する新規省エネルギー材料プロセスは、国際特許に申請している。
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