研究課題/領域番号 |
19036012
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
菊地 和也 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70292951)
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研究分担者 |
堀 雄一郎 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (00444563)
水上 進 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (30420433)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
2008年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | MRI / Gd3+ / ランタノイド / 蛍光 / 緩和時間 / <19>^F / Gd^<3+>錯体 / 常磁性相互作用 / caspase / in vivo イメージング |
研究概要 |
酵素活性のin vivoでの可視化は、基礎研究のみならず遺伝子治療などの医療応用にも関わる重要な技術であり現在大きな注目を集めているが、実用的な手法はほとんど存在しない。蛍光イメージングは、感度は高く細胞レベルでの可視化に適している一方、MRIは、生体深部の断層画像を高い空間分解能で撮影することができる。 本研究では、アポトーシスに関わる酵素であるカスパーゼの酵素活性を^<19>F-MRIと蛍光イメージングの二つの方法で検出できるプローブの創製を行った。アポトーシスは、細胞死の一種で生物の発生段階に主に見られ、成体において、アポトーシスの異常は疾患につながることが知られており、カスパーゼはアポトーシスを制御する重要な酵素である。 まず、プローブの緩和時間・蛍光強度がともに変化するように、^<19>Fを含む蛍光化合物とランタノイド金属イオンであるGd^<3+>の錯体をカスパーゼ標的配列からなるペプチドでつないだ構造をデザインした。^<19>F-NMRの測定したところ、酵素反応前は、Gd^<3+>錯体の常磁性効果により^<19>Fの緩和時間が短縮しNMRシグナルが消失し、酵素によるペプチド切断により、Gd^<3+>錯体が^<19>Fより解離するためNMRシグナルが回復した。蛍光測定を行ったところ、酵素反応により、蛍光強度が上昇することが示された。さらに、^<19>F-MRIにより、酵素反応を可視化できるかどうかを検討したところ、酵素反応の進行に伴い、コントラストが高くなることが分かった。以上の結果から、蛍光とMRIにより、酵素活性を可視化することのできるプローブの創製に成功した。
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