研究課題/領域番号 |
19037003
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
神崎 展 東北大, 准教授 (10272262)
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研究分担者 |
藤田 英明 豊田中央研究所, 研究員 (50318804)
根建 拓 東北大学, 先進医工学研究機構, 助教 (50375200)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
2008年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2007年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | ナノ蛍光粒子 / 単一分子観察 / インスリン / 筋細胞 / GLUT4 / 小胞輸送 / 筋収縮 / 顕微鏡 |
研究概要 |
筋肉の主要なエネルギー源であるグルコースの取り込みに関わるGLUT4が、筋収縮活動やインスリンの刺激によってどのような分子挙動制御を受けるかについて、収縮能力を獲得した培養筋細胞と蛍光ナノ粒子(Qdot)を用いて1分子レベルで解析することを目的としている。 【計画】Qdotで標識可能なGLUT4分子(myc-GLUT4-ECFP)を恒常発現するマウスC2C12筋芽細胞を作製し、人為的な電気パルス刺激により収縮能力(サルコメア構造)を発達させることにより、本研究に最適化した条件を確立する。さらに、サルコメア構造の発達(有無)によりGLUT4分子挙動制御がどのように変化するのか調べることを目的とした。 【実績】サルコメア構造の発達した収縮型培養筋細胞を作製し、GLUT4分子をQdotにて特異的に標識することに成功した。独自に構築した共焦点顕微鏡を用いてGLUT4分子挙動を解析したところ、刺激のない状態ではGLUT4は何らかの機構により停留されており挙動が著しく制限されていた。一方、インスリンの刺激は、この停留機構を解除することにより、より活発に挙動できる分子群の総数を有意に増加させることが明らかとなった。この停留-解除の強度は、サルコメア構造の発達構築とともに変動することが観察されていることから、アクチン細胞骨格系の規則的な構築体がGLUT4の挙動制御に関与していることが示唆された。 【まとめ】生体筋では解析が難しかったGLUT4分子の挙動解析を、独自に開発した高度発達型の培養筋細胞を利用することによりはじめて可能した。筋構造の発達によりGLUT4の分子(およびGLUT4小胞)の挙動制御は大きく変化することが明らかとなった。
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