研究課題/領域番号 |
19037016
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
荒田 敏昭 大阪大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (70151165)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2008年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2007年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 電子スピン共鳴 / スピンラベル / キネシン / トロポミオシン / アクチン / カルシウム制御 / 時計蛋白質 / 概日リズム |
研究概要 |
1) 筋肉のカルシウム制御を理解するため、アクチンCys374のスピンラベルとトロポミオシンの部位特異的スピンラベル(Cys13)との距離をESR測定した。スピン相互作用のないと考えられる6個のアクチンスピンラベルと1個のトロポミオシンスピンラベルを補正した。今年度は、精度をあげるため、トロポミオシンへは、15N同位体置換したスピンラベルを用いた。核スピン量子数が1/2であるため吸収線の数が2個となり、通常のラベルの吸収線3個と区別でき、ESRスペクトルの補正が容易になった。改良した実験でも、カルシウム非存在下では、12A成分と>25A成分が共存していた。さらに、カルシウム存在下では、距離は>25Aと見積もられた。したがって、カルシウム非存在下ではトロポミオシンのN末付近はアクチンのCys374近くにあり揺らいでいる。一方、カルシウム存在下では、トロポミオシンのN末付近はアクチンのCys374から離れていることが示された。ミオシン結合部位が、アクチンのCys374付近にあることを考えると、この結果は「トロポミオシンの立体障害仮説」を支持している。 2) 微小管軌道の運動タンパク質キネシンの動的構造をSDSL-ESR解析した。今年度は、キネシンダイマーの2つのネックリンカーにスピンラベルし、スピン間の距離を測定したデータを解析し論文として出版した。ネックリンカーが伸縮することを明らがにし、この伸縮が歩行運動に関与する説を支持した。 3) シアノバクテリア時計モーターKaiCのサブユニット間動的構造をSDSL-ESR解析した。KaiCのサブユニット接触面の2つのスピンラベルは6量体化することで11Aに接近し、KaiA、Bと相互作用させると12Aに増加した。今年度は、KaiA-Kaic接触面はどこかをスピンラベル-スキャニシグして探索した。
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