研究課題/領域番号 |
19037024
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
鈴木 団 早稲田大学, 先端科学・健康医療融合研究機構, 講師 (40350475)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
2008年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2007年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | バイオイメージング / 細胞骨格・運動 / 細胞内・細胞間情報伝達 |
研究概要 |
筋肉をミオシン分子モーターが規則的配列をとった集合体システムであると捉え、その自律的な制御機構を解明するための研究を行った。筋肉では多数の筋節が同時に働いている。単一筋原繊維中では筋節が直列につながっており、筋節間には相互作用があることが予想されるが、個々の筋節の挙動や筋節間相互作用を直接測定する研究は少なく、詳細は未だ解明されていなかった。そこで我々は、位相差顕微鏡下で骨格筋筋原線維の個々の筋節の長さ変化を直接測定した。中間活性化状態にある単一筋原線維に引っ張り刺激を与えると、各筋節は、抵抗するrresisting」、或いは伸ばされる「yielding」のどちらか一方の状態のみをとり、かつこれら二状態の筋節が同一筋原線維中で共存することが分かった。さらにZ線の構造を抗体で固くすると、「yielding」のクラスター化が阻害された。以上の結果は、筋収縮系は筋節間協同性をその構造に内在させていることを示している。この研究の成果について、論文投稿申である。 また、細胞を集合体システムとして捉え、細胞機能を制御しようとする研究にも拡張・発展させた。細胞が様々な機能を発現するとき、細胞内Ca^<2+>の濃度勾配とその変化は非常に重要な要素である。我々は微小領域に限定した熱パルスをHeLa細胞に与えると、加熱中には細胞内貯蔵庫にCa^<2+>が取り込まれ、再冷却で急に放出されることを単一細胞レベルで示すことができた。しかもCa^<2+>放出を起こせる温度変化には閾値があり、実験温度を22℃から37。Cに上げると、その閾値が1.5℃から0.2℃まで減少した。またこのCa^<2+>変化は、膜小胞体のCa2+-ATPaseによるCa2+の取り込みと、IP3受容体からのCa^<2+>放出とのバランスが変化したことに由来することを示した。この研究の成果について、2009年にHFSP J.誌へ発表した(印刷中)。
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