研究課題/領域番号 |
19038005
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
山縣 一夫 独立行政法人理化学研究所, ゲノム・リプログラミング研究チーム, 研究員 (10361312)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
2008年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2007年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 生殖細胞系列 / 核内構造 / リプログラミング / ライブセルイメージング |
研究概要 |
哺乳動物の生殖細胞系列においては、配偶子形成過程から受精を経て初期胚発生に至るまでの間に核内構造のダイナミックな形態および分子レベルの変化が見られる。これら一連のプロセスをバイパスして生まれる体細胞クローンでは様々な発生異常が知られていることから、生殖系列における核内構造変化が正常な発生に対していかに重要であるかわかる。そこで本申請では生殖細胞系列における核内構造の特殊性とその生物学的な意義を明らかにすることを最終目標としながら、減数分裂期細胞や初期発生胚における特定遺伝子領域の核内配置をライブセルイメージングなどを用いて解析し、そこで得られた結果を体細胞や体細胞クローン胚と比較する。合わせて、生殖系列で見られる核のリプログラミングの発生における重要性と分子メカニズムに関して新しい知見を得ることを目標にしている。 本年度では、これまでに確立したマウス初期胚のライブセルイメージングシステムをさらに改良し、個体発生に影響を与えずに長時間の4次元蛍光観察ができる顕微鏡システムを開発した。これにより、初期胚で見られた現象とその胚の個体発生への影響を直接結びつけることがはじめて可能になった。この実験系を用いて顕微受精胚やクローン胚を解析したところ、一部の胚で初期分割時に異常な染色体分配過が見られ、そのような胚は妊娠初期に必ず流産することがわかった。特にこの頻度はクローン胚で高かったことから、クローンの低出産率の主たる原因の一つと考えられた。また、初期胚発生における細胞分裂速度と個体発生能の相関性を検討したところ、クローン胚では活性化後70時間以内に胚全体がコンパクションを起こし、核数が7つ以上になっているもののみが個体になり得ることを突き止めた。
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