研究課題/領域番号 |
19038007
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
岩渕 万里 東京工業大学, バイオフロンティアセンター, 特任助教 (40275350)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
2008年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2007年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | ラミンB / 核形成 / 初期胚 / ツメガエル |
研究概要 |
核膜の内膜を裏打ちするラミナの構成蛋白質であるラミンは、生化学的性質および細胞周期における動態の違いなどからAタイプとBタイプに分類され、脊椎動物の初期胚ではBタイプのみが発現することが知られている。ツメガエル初期胚では、初期胚の主要なラミンBであるラミンLIIIと体細胞に一般的なラミンB1が約13 : 1の割合で発現する。これらラミンBが初期胚の核形成に果たす役割の違いについては不明な点が多い。H19年度の研究から、ツメガエル初期胚の核形成におけるラミンLIIIとラミンB1の動態の違いが明らかになった。さらに、各々のラミンBを卵抽出液から免疫除去することにより、初期胚の核形成には、主要なラミンBであるLIIIに加え、ラミンB1も重要な役割を果たしていることが強く示唆された。そこでH20年度の研究では、卵抽出液に抗体を添加する方法により各々のラミンBの機能を阻害し、核形成への影響を調べた。その結果、抗ラミンLIII抗体または抗ラミンB1抗体の添加により、核形成が阻害されることが示された。現在、抗原と反応させた後の各々の抗体を用いて上記と同様の実験を行い、核形成が正常に行われるかを確認している。また、卵抽出液にmRNAを添加する方法により、体細胞型のラミンB2などの外来性ラミンが核に取り込まれることが判明した。抗体を卵抽出液に添加して各々のラミンの機能を阻害する方法と、mRNA添加による外来性ラミンの発現を組み合わせることにより、卵抽出液で構築される核におけるラミンの組成を操作することが可能である。この方法を用いることにより、今後、ラミンサブタイプのより詳細な役割が解明されるものと期待される。
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