研究課題/領域番号 |
19040004
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西原 真杉 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (90145673)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
2008年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2007年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 脳・神経 / 発生・分化 / 性ステロイド / 遺伝子 / 行動学 |
研究概要 |
哺乳類における脳の性差は、発生過程の特定の時期(臨界期)に脳がアンドロジェンに曝露されるか否かによって生じる。アンドロジェンは脳内の細胞において芳香化酵素によりエストロジェンに代謝され、エストロジェン受容体と結合して特定遺伝子群の転写を活性化することにより脳の性分化を誘導する。我々は、齧歯類の周生期の脳において性ステロイド依存性発現の高まるグラニュリン遺伝子が、脳の雄性化に関与していることを示している。本研究においては、グラニュリン・ノアウト(KO)マウスを用いて、グラニュリンによる脳の性分化の誘導機序について検討を行った。不安傾向を検討した結果、野生型(WT)マウスにおいて雄は雌と比較すると不安傾向が低いという性差の存在が示された。一方、KOマウスにおける雄不安傾向はWTの雄より高く、雌とほぼ同じレベルであった。青斑核は不安様行動への関与が示唆されているが、青斑核の体はWTマウスでは雄に比べて雌の方が大きい傾向が見られ、KOマウスでは雌雄のWTマウスよりも有意に大きくかつ性差も認められなかった。グラニュリンは青斑核の発達を抑制することで形態学的な性差を形成し、不安傾向の性差を発現させていることが示唆された。さらに、周生期のWTマウスおよびKOマウスの視床下部における遺伝子およびタンパク質の網羅的発現解を行い、グラニュリンの下流に存在する分子の同定を試みた。その結果、LIMホメオボックス遺伝子Lhx1およびやはりLIMドメインを持つタンパク質であるLASP1の発現がKOマウスにおいて減少していた。これらの結果より、神経細胞の分化や発達関与していると考えられているLIMドメインをもつタンパク質がグラニュリンの機能発現に関与していることが示唆された。
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