研究課題
特定領域研究
TLR非依存的にIFN-γが産生される分子機序について、T.cruzi感染により引き起こされる宿主の細胞内カルシウムイオンの濃度上昇が関与しているかどうかを検討する目的で、FK506を用いてカルシウムシグナルを阻害したところ、T.cruzi感染によるIFN-γ産生が減少した。また、FK506がカルシニューリンの阻害剤であることから、カルシニューリンの下流に存在するNFATc1のT.cruzi感染によるIFN-γ産生における役割について検討したところ、T.cruzi感染によりNFATc1が核移行し、さらにNFATc1欠損細胞においてはT.cruzi感染によるIFN-γ産生が減少した。さらに、NFATc1欠損樹状細胞はT.cruzi感染による活性化が著しく減弱した。以上のことから、T.cruzi感染後TLR非依存的にNFATc1を介して自然免疫担当細胞よりIFN-γが産生され宿主自然免疫応答が惹起されることが判明した。これらの結果より、T.cruzi感染に対し宿主がTLR依存的・非依存的な自然免疫応答を引き起こす防御機構を有していることが明らかとなった。
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http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/ongene/yamamoto2.html