研究課題/領域番号 |
19044012
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
前田 達哉 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 准教授 (90280627)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
2008年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2007年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | シグナル伝達 / ストレス / 微生物 / 蛋白質 / 酵素 / カルパイン / アルカリストレス / エンドソーム / 酵母 / プロテオリシス |
研究概要 |
前年度に見出した、アルカリ刺激に応答してSnf7の局在が細胞質からエンドソームへと移行する現象を、蛍光免疫染色法を用いた顕微鏡観察で確認した。また、この移行が、Rim101経路上流のセンサー部構成因子の欠損変異株とエンドソーム・ソーティングを担うESCRT複合体構成因子の欠損変異株でも見られるかどうかを検討した。その結果、この移行はセンサー部には依存せず、ESCRT複合体機能に依存することが明らかになった。このことと一致して、アルカリ刺激によりエンドソーム・ソーティングが実際に一過的に阻害されることを、細胞膜に存在するアミノ酸トランスポーターの液胞への輸送を指標に確認した。これらの結果から、アルカリ刺激に応答したエンドソーム膜上における活性プロテアーゼ複合体の形成には、ESCRT複合体のターンオーバーの遅滞によるSnf7のエンドソーム膜上への貯留と、センサー部に依存したこれとは別の活性化ステップとが寄与していることが明らかになった。 Rim101の切断で生じるC末端側断片のN末端は、何らかの修飾によりブロックされていてエドマン法による配列決定が困難であった。配列決定の困難を克服するため、Rim101のC末端に付加する精製用のタグを工夫し、さらに大量培養を採用することで、より精製度の高い切断産物を大量に調製する方法を確立した。しかしながら、十分量の標品を用いてもN末端配列を決定することはできず、修飾は切断後すみやかに起こる現象であることが示唆された。また、調製した切断産物をトリプシン消化して生じたペプチドを質量分析機によって解析したが、N末端に由来すると考えられる新規ペプチドは同定できなかった。
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