研究課題
特定領域研究
リガンド依存性ユビキチンリガーゼの作用機構解明を目的とし、AhR-CUL4B複合体の作用機構を、転写制御能との差異に着目して検討した。ユビキチンリガーゼ活性に特異的なリガンドを見出し、このリガンド結合時には、転写制御活性が抑制される一方、ユビキチンリガーゼ活性が促進されることを見出した。したがって、AhR-CUL4B複合体のユビキチンリガーゼ機能は転写機能と独立であり、選択的なリガンドによってユビキチンリガーゼ活性のみを選択的に活性化する方法を見出した。また、AhR-CUL4B複合体がAhR自身の転写活性化制御能に必須であることを見出した。すなわち、転写因子のユビキチンリガーゼ活性は、転写制御自身に必要な分子機能の一つとしての役割を担っていると考えられた。第二に、AhR以外の転写因子がリガンド依存性ユビキチンリガーゼとして機能する可能性に注目した。リガンド依存性ユビキチンリガーゼの生理作用における重要性の証明を目的とし、脂溶性ホルモン・ビタミンを受容する幾つかの核内受容体複合体に関して、in vitroでユビキチンリガーゼ活性を有することを見出した。脂溶性ビタミン受容体が、転写機能とは独立に、ユビキチンリガーゼ活性を介している可能性を見出した。脂溶性ホルモン、脂溶性ビタミンの生理作用の生体恒常性に関わる機能の一部がユビキチンリガーゼ活性を介して発揮される可能性が示唆された。
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