研究課題/領域番号 |
19044041
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
柳 茂 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (60252003)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
2008年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2007年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | ミトコンドリアユビキチンリガーゼ / MITOL / 家族性筋萎縮性側索硬化症 / mutant SOD1 / ミトコンドリア品質管理機構 / 家族性筋萎縮性側索研化症 |
研究概要 |
1. MITOL欠損細胞の樹立 人のBリンパ球細胞株NALM-6においてMITOLノックアウト細胞株の樹立を試みたが、ヘテロまでは作成できたがホモの作成が出来なかった。理由は不明である。これまで実績のあるニワトリBリンパ球細胞株DT-40を用いて作成を試みたところ、樹立に成功した。このことからMITOLは細胞の生存には必須ではないことが証明された。この細胞を用いてMITOLの役割および基質の同定を行うことが可能となった。 2. 神経変性疾患との関連性の解析 パーキンソン病や筋萎縮性側索硬化症などの神経変性疾患はミトコンドリアの機能異常が疾患の発症に密接に関連していることが報告されている。細胞内で変性した蛋白凝集塊の一部がミトコンドリアに集積することにより、細胞死のシグナル発信の可能性が疑われているので、MITOLがこれらのミトコンドリアストレスを解消する可能性について細胞レベルで解析した結果、MITOLが筋萎縮性側索硬化症の原因タンパク質であるmutant SOD1およびポリグルタミン病の原因タンパク質であるExpanded PolyQをミトコンドリアにおいて基質にしていることが明らかとなった。さらに、MITOL過剰発現によって、これらの変性タンパク質によるミトコンドリアストレスを軽減することが明らかとなった。これはミトコンドリアの新しい品質管理機構を示すものであり、ミトコンドリア生物学において重要なコンセプトを提示するものである。今後、マウスのレベルで疾患モデルマウスにMITOLを過剰発現させたトランスジェニックマウスと交配させて症状の改善傾向の有無を検討したい。 3. MITOL欠損マウスの樹立 理研との共同研究により、MITOL欠損マウスをCre-LoxPによるconditional targetingにより作製した。今後、様々な角度から表現系を詳細に解析したい。
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