研究課題/領域番号 |
19044046
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
石井 俊輔 独立行政法人理化学研究所, 石井分子遺伝学研究室, 主任研究員 (00124785)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
2008年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2007年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | プロテアソーム / ユビキチン / E3リガーゼ / Myb / Fボックスタンパク質 / Wntシグナル / 造血細胞 / 増殖分化 |
研究概要 |
転写因子c-Mybは、未分化造血系細胞の増殖と分化に重要な役割を果たしている。私達は、Wntシグナルによって、TAK1キナーゼを介して、2つのキナーゼ、HIPK2とNLKが活性化されること、そして、NLKが直接c-Mybの複数部位をリン酸化し、c-Mybのユビキチン化とプロテアソーム依存的な分解が誘導されることを、報告している。C-Mybに結合する一群のFボックスタンパク質を解析し、そのうちの一つFbxw7が直接c-Mybに結合し、Wntシグナル依存的なユビキチン化とプロテアソーム依存的な分解を、誘導することを明らかにした。Fbxw7は、e-Mybと共にHIPK2にも結合し、一方、Fbxw7と共に機能的ユビキチンE3リガーゼのサブユニットであるCullは、NLKとHIKPK2の2つのキナーゼに結合することが示された。このように、Fbxw7はc-Mybの分解に重要な役割を果たしているので、Fbxw7の変異による発がんには、c-Mybの安定化も関与することが示唆された。 また、形態形成を制御するヘッジホグ(Hh)シグナルの下流で機能している転写因子Ciに結合し、Ciの分解に関与する因子Roadkill(Rdx)について解析した。Rdxは、Cul3と結合して、ユビキチンE3リガーゼとして、Ciのプロテアソーム依存的分解に関与することが、報告されている。しかし、私達は、Rdxが強いHhシグナルを受け取る領域では、Ciの核内移行を阻害することを見出した。Rdxの2つの機能の使い分けは、Hhシグナル強度に応じて、核内のCi分子数を調節し、標的遺伝子を選択的に調節するために、重要な役割を果たすことが明らかにされた。
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