研究課題/領域番号 |
19045022
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
椛 秀人 高知大学, 教育研究部・医療学系, 教授 (50136371)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
2008年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2007年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 匂い / フェロモン / 細胞接着因子 / 嗅神経 / 鋤鼻器 / 鋤鼻受容体 / 鈿胞接着田子 |
研究概要 |
我々は、匂い・フェロモン環境に応じてどのようにセルセンサー機能を変化(モーダルシフト)させ、引いては個体適応へと導くのかという問題の解明を目指している。本年度は特に、匂い環境適応におけるOCAMの役割、アデノウイルスベクターを用いた鋤鼻受容体のin vitro発現・フェロモン応答評価系の確立に関する解析を行い、以下の成果を得た。 昨年度、OCAM遺伝子欠損マウスの脳切片を用いて種々の電気生理学的解析を行い、OCAM欠損マウスでは、嗅神経の興奮・伝播から神経伝達物質放出までのいずれかの段階で障害があることを明らかにした。そこで、嗅細胞自体の異常を詳細に解析するために、今年度はin vitroにおける嗅細胞の単独培養系、嗅細胞とその投射先である嗅球細胞との共培養系の確立を試み、詳細な解析に適した嗅細胞-嗅球細胞共培養系を得ることができた。この系を用いて電気生理、イメージングによる解析を行っている。 鋤鼻受容体とフェロモンの対応関係を明らかにするために、ラット鋤鼻培養細胞に対し特定の鋤鼻受容体VIRb2遺伝子を組み込んだアデノウイルスベクターを感染させ、Cre-loxP系を介してVIRb2を強制発現させた。強制発現の後、カルシウムイメージングで発現・応答の評価を行ったところ、投射先の副嗅球と共培養を行った場合にのみ、VIRb2のリガンドとして知られている2-heptanoneに対する選択的な応答が得られた。このin vitro発現・フェロモン応答評価系は、鋤鼻受容体とフェロモンとの対応関係を明らかにするためのツールとして有効である。
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