研究課題/領域番号 |
19202001
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
加藤 泰史 南山大学, 外国語学部, 教授 (90183780)
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研究分担者 |
青山 治城 神田外語大学, 外国語学部, 教授 (40192869)
入江 幸男 大阪大学, 文学研究科, 教授 (70160075)
大橋 容一郎 上智大学, 文学部, 教授 (10223926)
篠澤 和久 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (20211956)
直江 清隆 東北大学, 文学研究科, 教授 (30312169)
舟場 保之 大阪大学, 文学研究科, 准教授 (20379217)
別所 良美 名古屋市立大学, 人文社会系研究科, 教授 (10219149)
松井 佳子 神田外国語大学, 外国語学部, 教授 (60255180)
松田 純 静岡大学, 人文学部, 教授 (30125679)
宮島 光志 福井大学, 医学部, 准教授 (90229857)
村松 聡 横浜市立大学, 国際総合科学研究科, 准教授 (00423822)
山内 廣隆 広島大学, 文学研究科, 教授 (20239841)
山田 秀 熊本大学, 法学部, 教授 (60191326)
高田 純 札幌大学, 外国語学部, 教授 (10111197)
RIESSLAND Andreas 南山大学, 外国語学部, 准教授
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研究期間 (年度) |
2007 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
43,680千円 (直接経費: 33,600千円、間接経費: 10,080千円)
2010年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
2009年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
2008年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
2007年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
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キーワード | 人間の尊厳 / 人権 / 価値 / 人格 / 身体性 / 生命の尊厳 / 現代ドイツ哲学 / 生命倫理学 / 環境倫理学 / 脳神経倫理学 / グローバルエシックス / ケア倫理学 / ビジネス・エシックス / 価値論 / 絶対的価値としての尊厳 / 身体論 / 文化的価値相対主義 / 人間の尊厳と人権 / 尊厳の毀損 / 生命への畏敬 / 尊厳概念の比較考量可能性 / 尊厳概念の文化多様性と普遍性 / 最貧者の尊厳とベーシック・インカム / 倫理学と経済学の結節点としてのCSR / 生物多様性と自然の代替可能性 / 内在的価値としての人間-自然関係 / ケアと正義の統合可能性 / 二重アスペクト理論と統合的自然主義 / 道徳における公平主義 / 不公平主義 / 共同意志決定 / ケアのジャーナリズム / 自然に対する直接的 / 間接的義務 / 統合的自然主義 / エンハンスメント / サイボーグ化 / 尊厳の比較考量可能性 / 自由で依存的な存在者 / 道徳的主体としての企業 / 「ピラミッドの底辺」アプローチ / 「企画能力」としての<人間の尊厳> / 討議倫理学 / ビジネスエシックス / ドイツ応用倫理学 / CSR(企業の社会的責任) / カント倫理学 / 功利主義 |
研究概要 |
本研究の研究成果としては、(1)現代価値論の観点から「尊厳」概念を絶対的価値として基礎づけることの可能性と重要性が明らかになったこと、(2)ドイツの「人間の尊厳」理解として義務論的なハーバマスにせよ(人間の尊厳/人間の生命の尊厳)、功利主義的なビルンバッハーにしても(規範的に強い意味での尊厳/規範的に弱い意味での尊厳)、「尊厳」概念は二重構造を持っており、それが一般的に妥当性を持つとして広く受け入れられていること、しかしまた同時に(3)ドイツの「尊厳」理解において身体性を重視する議論が新たに提示され始めており、この点で従来のパラダイムが転換する可能性があること、それに対して(4)日本の「尊厳」概念史がほとんど研究されていないことが判明し、本研究でも研究の一環としてそれに取り組み、一定程度明らかになったが、その根柢には「生命の尊厳」という理解が成立しており、それはきわめて密接に身体性と関連していて、この点で(3)の論点と哲学的に関連づけることが可能であり今後の重要な哲学的課題になること、(5)「人間の尊厳」概念から「人権」概念を基礎づけることの重要性が明らかになったこと、(6)近代ヨーロッパの「尊厳」概念成立に際してヨーロッパの外部からの影響が考えられうることなどを指摘できる。これらの研究成果は、まずは『ドイツ応用倫理学研究』に掲載して公表したが(第2号まで公刊済み)、第一年度の平成19年度以降各年度に開催されたワークショップやシンポジウムの研究発表をもとにして論文集を編纂して差しあたりドイツで公刊予定(たとえば、その内のひとつとして、Gerhard Schonrich/Yasushi Kato (Hgg.), Wurde als Wert, mentis Verlagが編集作業中である)である。そして、これらの論文集の翻訳は日本でも刊行を予定している。また、特に(4)に関しては、加藤/松井がこの研究プロジェクトを代表してドイツのビーレフェルト大学で開催されたワークショップ「尊厳-経験的・文化的・規範的次元」において「Bioethics in modern Japan: The case for “Dignity of life"」というテーマで研究発表した。さらに研究成果の一部は最終年度の平成22年度の終わりにNHK文化センター名古屋教室の協力を得て市民講座「現代倫理・「人間の尊厳」を考える」で江湖に還元することもできた。
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