研究課題/領域番号 |
19206102
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上坂 充 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30232739)
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研究分担者 |
春山 満夫 (春山 満男 / 春山 滿夫) (独)原子力研究開発機構, 超高感度U・Pu非破壊検査法開発特別グループ (60446466)
取越 正巳 (独)放射線医学総合研究所, 照射装置開発室, 室長 (90280742)
作美 明 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (30360556)
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連携研究者 |
取越 正巳 放射線医学総合研究所 (90280742)
作美 明 東京大学, 大学院・工学系研究科原子力専攻 (30360556)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
48,230千円 (直接経費: 37,100千円、間接経費: 11,130千円)
2009年度: 12,350千円 (直接経費: 9,500千円、間接経費: 2,850千円)
2008年度: 19,890千円 (直接経費: 15,300千円、間接経費: 4,590千円)
2007年度: 15,990千円 (直接経費: 12,300千円、間接経費: 3,690千円)
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キーワード | 加速器 / ビーム工学 / 核物質定量管理 / セキュリティ / 放射線計測 / 核物質探知技術 / 爆薬探知技術 / 2段シンチレータアレイ / 単色X線 / リストモードMCS測定器 / (n,γ)反応 / 中低速中性子及び熱中性子 |
研究概要 |
原子力界においては、核物質の定量管理が重要な課題となっている。放射線廃棄物中のU-235,Pu-239など定量管理、およびクリアランスレベルのクリアなど、高感度・高精度が要求される。核物質によるテロを防ぐためにも税関や港等で核物質を迅速に検査する手法が求められる。そのために手荷物隠ぺい核物質の検査に向けた2段シンチレータ開発において検出部の基礎デバイスをMonte Carloシミュレーション結果に基づいて設計した。そして実用システムの実証実験を行い、鉛と鉄の識別することができた。特に中性子検査で探知できない場合を想定し、polyethylene, polyvinyl chloride, boron入りガラス隠蔽材の中に金属サンプルを入れて撮影を行い、得られた実効原子番号イメージ結果から鉄と鉛が識別できることを確認した。 また、爆発物探知実験では爆発物を模擬したアセトン、メラミンのX線撮影を行ったものの識別できず、単色性の高いX線で識別度を上げる方法を考案した。この方法においてはX 線管とフィルターを用いて27と56keVのピークを持つ単色X線の発生ができた。 核物質探知技術では昨年度実施した中性子輸送シミュレーションで鉄体系でのバックグラウンドの低減効果の確認のための測定実験を行い良好な結果を得ることができた。また、短時間で効率よく核物質を探知するためにリストモードMCS測定器を導入し解析手法について試験研究を行った。爆薬探知技術では、昨年度に整備したBGO、NaI及びGe検出器を用いて14MeV高速中性子照射による(n・γ)反応特性実験を行うと同時に、爆発物特定方法については、中性子輸送シミュレーション計算により中低速中性子及び熱中性子に対する(n・γ)反応を利用した各種の爆発物のγ線スペクトルを求め、爆薬ごとの捕獲γ線エネルギー分布パターンの認識技術について考察を行った。また、反応特性実験では、爆薬と元素構成が類似しているメラミンを用いた測定実験を行い、爆発物に多く含まれる窒素の(n,γ)反応に起因する10.85MeVのγ線ピークを確認することができ、爆発物や核物質など対テロ対策に有用な危険物発見の基礎技術の開発を行った。
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