研究課題/領域番号 |
19208026
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
藤崎 幸藏 (藤崎 幸蔵) 鹿児島大学, 農学部, 教授 (00292095)
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研究分担者 |
田仲 哲也 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (00322842)
鈴木 宏志 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (60333473)
辻 尚利 独立行政法人農業食品産業技術総合研究機構, 動物衛生研究所, 主任研究員 (70355171)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
47,710千円 (直接経費: 36,700千円、間接経費: 11,010千円)
2010年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2009年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2008年度: 13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
2007年度: 14,820千円 (直接経費: 11,400千円、間接経費: 3,420千円)
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キーワード | マダニ / Babesia原虫 / マダニ生物活性分子 / TBM / アミノ酸 / TOR / オートファジー / ワクチン / TOR情報伝達経路 / BD-TBM / TORシグナル伝達機構 / S6K / GATA / TBV / TOR経路 / リボソーム / 細胞内バイオマス / リジン分解 / 多重ビテロジェニン |
研究概要 |
(1)マダニによって人獣に媒介されるBabesia原虫のマダニ体内における生殖期・スポロゴニー期の虫体(ガメートからスポロゾイトに至る発育期の虫体)と顕著に反応・結合するマダニ生物活性物質(TBM)として、マダニの卵黄蛋白前駆体(Vg)とその受容体のVgR、ならびに血液消化酵素(システインプロテアーゼ)のlongipain を発見した。(2)VgとVgRは、RNA干渉法(RNAi)によって原虫媒介を完全に阻止し、抗体のワクチン効果も多大であったことから、現在、これらと結合する原虫分子の同定などの、Babesia媒介阻止ワクチンとしての応用に必要な研究を鋭意実施中である。(3)しかし、longipainは、RNAiによる遺伝子ノックダウンによって、B.gibsoni原虫の増殖を約3倍程度に増大させるものであり、遺伝子のover-expression(過剰発現)系が未開発の現状では、媒介阻止ワクチンして応用することは難しい現状にある。(4)一方、Babesiaに対する顕著な発育・増殖の阻止効果を有するTBMの探索を行う中で、細胞内寄生性のBabesiaの必須栄養源であるマダニ細胞内のバイオマスの動態に関わるTBMに興味を持ち、(5)マダニの細胞内蛋白の転写、翻訳開始、翻訳後修飾、小胞体・ゴルジ間輸送に関与する一連のTBMに加えて、細胞内蛋白質のバルク分解機構であるオートファジー(AT)に関連するTBM多数を同定・特性解明して、いずれも世界に先駆けて報告した。(6)これらの研究を通じて、アミノ酸シグナルによって細胞内タンパク質の動態を中枢的に制御しているTORカスケード(TORp)が、マダニの生存とマダニ細胞内の寄生原虫の増殖に果たす重要性の大きさが明らかになり、(7)TORp構成分子を媒介阻止ワクチンの候補分子として活用しうる可能性が示されてきた。
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