配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2008年度: 14,820千円 (直接経費: 11,400千円、間接経費: 3,420千円)
2007年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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研究概要 |
CMOS活性面として長く使われてきたSi(100)面の物性的限界に伴い, Si(110)面の使用が注目を集めている。本研究はこのSi(110)面の酸化機構の解明を目的として遂行され, 以下を明らかにした。 (1) Si(110)-16×2清浄表面の初期酸化過程において, 16×2再配列構造を構成するペンタゴンペアへの優先酸化を中心とするSi(110)表面に特徴的な酸化機構を見出した. (2) Si(110)面初期酸化では, 4価の酸化状態が支配的なSi(100)面酸化と大きく異なり, 3価の酸化状態が1原子層酸化膜の形成まで一貫して支配的であることを明らかにし, これがSi(110)結晶構造に起因することを示した. (3) Si(110)-16×2表面に酸素を室温吸着させ, これを300℃アニールすることによって室温吸着酸化状態が熱酸化膜に近い酸化構造へと移動することを見出し, Si(100)や(111)面で確認されていた準安定酸化吸着状態がSi(110)にも存在する事を初めて明らかにした. (4) 光電子分光と表面歪測定を比較測定し, 酸化の進行に伴い, 結晶構造を反映した異方性を伴う表面歪が発生することを初めて明らかにした.
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