配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2009年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2008年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2007年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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研究概要 |
本研究では,現在までに市場が成立していない「鋼材のリユース」に関して,設計・加工・施工・維持管理・解体・保管の一連のリユースフローにおいて,ビジネスを成立するためのしくみの構築を目指すものである。そこで,まず,主に鉄鋼メーカーによりプレハブ化された無耐火被覆の工場・倉庫・体育館等に使用されている主要構造部材のうち,その大部分を占めるJIS規格品の圧延H形鋼に着目して既存のストックに関してその量と種類を調査した。次に,リユース用部材(将来,リユースされる予定の部材を以降,リユース用部材という)として多くストックされている低層鉄骨造に関して,丁寧な解体工法によって得られた解体材に関して構造実験による性能評価並びにリユース加工方法の提案を行い,その有効性を検証した。さらに,1981年の建築基準法の改定前後に設計された鉄骨造は,接合部のボルト穴数や添板厚さが異なるため,リユース用部材が現行の設計法を満たすための条件について考察した。また,リユースシステムを導入した鋼材の循環系フローにおけるCO_2排出量の算出法とそれを使用したCO_2排出量の原単位の推定値を示した。最終的には,本研究の総括としてリユース用部材に関するガイドラインを提案することで,建築鋼構造をリユースするにあたっての技術的な方法の道筋をつけた。
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