配分額 *注記 |
19,370千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 4,470千円)
2009年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2008年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2007年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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研究概要 |
船舶・海洋構造物等の大型溶接構造物で生じる主な疲労破壊は,溶接止端や溶接金属内に残存する欠陥を起点とする表面・埋没き裂であり,既報損傷については構造様式の改良等によりある程度克服できたが,材料の進歩や船殻設計思想の変化等に伴い,予期し難い疲労損傷を生じる可能性が残されているため,表面・埋没き裂の成長挙動を精度良く推定する手法を確立する事は極めて重要である。上述の問題を解決する一環として,今年度は以下に述べる一連の研究を遂行した。 1.Slice Synthesis Methodologyを用いた表面・埋没疲労き裂の応力拡大係数推定法及び結合力モデルの構築: 表面・埋没き裂問題を半解析的に解く手法として,き裂最深部を含む断面を採りだした貫通き裂問題を考え,このき裂面にき裂幅(埋没き裂の場合は長軸に平行な断面)方向のリガメント領域の影響を考慮したバネを配置したLine Springモデルの一種として知られているSlice Synthesis Methodologyを活用して,表面・埋没き裂最深部の応力拡大係数を精度良く与える手法の改良を進め,応力拡大係数の推定精度向上を図ると共に,弾塑性き裂問題に関するき裂結合力モデルの構築を行った。 2.疲労表面き裂成長時のき裂前縁形状変化に関する検討: 疲労表面き裂の成長に伴うき裂前縁の応力拡大係数分布を調査してその傾向を把握すると共に,き裂前縁の形状変化を追跡する手法の定式化を行った。 3.き裂結合力モデルに用いられる塑性拘束係数に関する検討: 塑性拘束係数に及ぼす幾何形状,板厚及び加工硬化特性に関して実測結果と比較しっっ,数値検討を行い,弾塑仁き裂開口変位推定の精度向上を達成した。また,疲労き裂進展シミュレーションに入力するための,適切な塑性拘束係数の設定方法ついて検討した。
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