研究課題
基盤研究(B)
神経栄養因子Brain derived neurotrophic factor (BDNF)は極低濃度で中枢神経系の回路形成に極めて重要な作用を示す分泌性タンパク質である。本研究では小脳を材料として、このスライス標本に蛍光標識BDNF を投与し、BDNF とその受容体であるTrkB の振る舞いを1分子レベルで観察するとともに、中枢神経系のシナプス活動を電気生理学的に計測する実験系の確立をおこなった。本研究では、小脳神経系に極めて重要な細胞であり、小脳表層から内部に向かう顆粒細胞の移動や、顆粒細胞由来の平行線維とプルキンエ細胞のシナプス伝達の恒常性を維持するグリア細胞、バーグマン細胞に極めて特異的にBDNF が結合し、細胞内に取り込まれて主にmolecular layer 側からgranule cell layer の方向に向かって細胞内を輸送されることを発見した。バーグマングリア細胞に対するBDNF の生理機能は不明である。そこで、小脳スライス標本でバーグマングリア細胞の電気的活動と、BDNF の作用を同時に計測する顕微鏡の構築をおこなった。
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Nature Methods,published online
Nature Methods. (published online : 6 April 2009)
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