配分額 *注記 |
20,150千円 (直接経費: 15,500千円、間接経費: 4,650千円)
2009年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2008年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2007年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
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研究概要 |
エチレン主導型老化花きであるカーネーションの開花と老化の分子機構を明らかにする研究を行い,主に以下の3点の成果を得た. (1)開花花弁細胞において発現が特異的に変化する遺伝子の解析を行い,花弁の伸長と展開時に特異的に発現する遺伝子群を明らかにした.これらの遺伝子群には,転写,シグナル伝達,細胞壁代謝,脂質代謝,輸送に関わる遺伝子が含まれていた.さらに,4種類のキシログルカングルコシル転移酵素/加水分解酵素(XTH)遺伝子,3種類のエクスパンシン(EXP)遺伝子,1種のスクロース合成酵素遺伝子(DcSUS1)を単離し,花弁の伸長成長と展開成長時における発現特性を明らかにした. (2)カーネーションのACC合成酵素遺伝子(DcACS1)に,イントロンの構造(塩基配列)が異なる2つの遺伝子(genomic DNA, DcACS1aとDcACS1b)が存在することを明らかにした.DcACS1aとDcACS1bのプロモーター領域を含むゲノムDNAをAgrobacterium法によって導入した遺伝子組み換えタバコを作出した.この遺伝子組み換えタバコの解析は,クリマクテリック型エチレン生成の成立を解明する手掛かりを与えることが期待される. (3)花弁老化時に発現が低下する遺伝子としてglycine-rich RNA binding protein遺伝子(DcGRP1)を取得し,この遺伝子のプロモーター領域にエチレン応答配列(ERE)が存在することを明らかにした.これによって,プロモーター領域にEREをもち発現が増加するシステインプロテナーゼ1遺伝子(CPase1)との比較解析が可能になった.
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